GitHubの共同創業者、トム・プレストン・ワーナー氏が同社を去る。元従業員からの申し立てに基いて同社が行った調査の結果、ワーナー氏は違法な性的ハラスメントはしていないものの、“判断ミス”があったことが明らかになったことを受けてのことだ。
プロジェクトホスティングサービスの米GitHubは4月21日(現地時間)、共同創業者のトム・プレストン・ワーナー社長が辞任したと発表した。
GitHubは先月、同社およびワーナー氏を含む数人の従業員に対する申し立てを受け、この申し立てに関する第三者による調査を実施した。
同社はこの申し立ての内容を明らかにしていないが、先月Twitterで同社でのハラスメントについてツイートしたジュリー・アン・ホーヴァス氏によるものとみられる。ホーヴァス氏は米TechCrunchに対し、“ある共同創業者と(GitHubの従業員ではない)その妻”によるハラスメントと、別の同僚によるハラスメントについて語っている。
GitHubは調査の結果、ワーナー氏とその妻による性的ハラスメント、性差別主義、敵対的環境型セクハラ(hostile work environment)の証拠は見つからなかったと説明。だが、違法ではない“判断ミス”の証拠はあったという。この結果を受け、ワーナー氏が辞任したとしている。
他の従業員についての申し立てについては、セクハラ、パワハラ、性差別の証拠は見つからなかったという。同社は今回の問題を真剣に受け止め、社員教育を含む人事関連の改善を実施するとしている。
ワーナー氏は自身のブログで自分も妻のテレサも性別に基づくハラスメントや差別をしたことはないと主張しつつ、ミスを犯したことは認めた。同氏は数カ月前にOculus VRを訪ねたことに触発され、仮想現実関連のスタートアップを立ち上げることにしたという。
一方、ホーヴァス氏は一連のツイートで、「私がファックしようとしなかったからといって私をコードベースから追いやった男性従業員についてはまったく触れられていない」など、GitHubによる調査結果についての不満を表明している。
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