Google傘下のNest Labs、煙検知器44万台をリコール(オンラインアップデートで)

警報が遅れる恐れのある不具合で現在販売停止中のNest Labsのスマート煙検知器「Nest Protest」で、44万台を対象とするオンラインアップデートによるリコールが実施された。

» 2014年05月22日 08時47分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Google傘下のNest Labsは、同社の煙検知器「Nest Protect」のリコールを実施する。米国の一般的な消費者製品の安全性を監視する連邦政府機関、米消費者製品安全委員会(CPSC)が5月21日(現地時間)、告知した。

 nest 1 CPSCの告知

 Nest Protectは、同社が昨年11月に129ドルで発売したモバイル端末とも連係するスマート煙感知器。煙や一酸化炭素を感知すると警報が鳴り、手を振るだけで警報を止める機能を搭載する。ところが今年の4月、この警報解除機能に不具合(誤って解除され、警報が遅れる可能性が生じる)がみつかったとして同社はこの製品の販売を停止した。この不具合による事故の報告は今のところないという。

 nest 2 Nest Protectは現在販売停止中だ

 CPSCによると、リコールの対象になるのは2013年11月15日〜2014年4月3日に販売された約44万台。製品の回収などはせず、オンラインアップデートで警報解除機能を利用できなくすることで不具合を解消する。Nest Protectは基本的にはWi-Fiに接続して使うものだが、接続なしで利用しているユーザーはアップデートのために接続する必要がある。

 Nest Labsは同製品の払い戻しも受け付けている。この払い戻しは、11月30日まで受け付ける。払い戻し金額は141.90ドルだ。

 Nest Labsは“iPodの父”と呼ばれる元Apple上級副社長のトニー・ファデル氏がAppleの同僚マット・ロジャース氏と共同で2010年に創業したスマート家電企業。1月にGoogleが32億ドルで買収すると発表し、2月に手続きを完了した。

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