iPhoneには盗まれて工場出荷時の設定にされてもアクティベーションできない(=利用できない)ようにする機能があるが、Apple Watchには同様の機能がないため、盗まれやすいと米ブログメディアが指摘した。
米Appleの腕時計型端末「Apple Watch」にはiPhoneにあるようなアクティベーションロック機能がないので、他人のものでも初期化して利用できる──。Appleのモバイル製品専門ブログメディアの米iDownloadBlogが5月13日(現地時間)にこう指摘し、話題を呼んでいる。
Apple Watchは設定したパスコードを知らなくても端末を工場出荷時の設定に復元でき、新たにアカウントとパスワード、パスコードを設定できる。つまり、盗品でも使えてしまう。
iPhoneも同様に工場出荷時の設定にできるが、iPhoneの場合は、たとえ工場出荷時の設定にしても、持ち主が「iPhoneを探す」を有効にしていれば端末は持ち主のアカウントにリンクされており、アカウント情報が分からなければアクティベーションできない。
米Reutersの2月11日付の記事によると、アクティベーションロック機能が搭載されてからスマートフォンの盗難が劇的に減ったという(例えばカリフォルニア州では40%減)。
工場出荷時に戻さなければ使えないので、端末を盗まれてもパスワードさえ分からなければクラウド上のユーザーデータを盗まれる恐れはないが、iDownloadBlogは「アクティベーションロック機能がないことは、Apple Watchを盗む意欲を高めるものだ」と指摘する。ただ、iPhoneのアクティベーションロック機能が追加されたのは2007年のiPhone発売から6年後の2013年のiOS 7からだったので、Apple Watchでも今後のアップデート同様の盗難対策が追加されるのを期待したいとしている。
なお、米Googleのウェアラブル端末OSの「Android Wear」もパスコードなしで出荷時の状態にリセットできるので、“盗まれやすさ”の条件は同じだ。
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