Windows10からのOSの更新頻度は大幅に短くなった。企業がその対応で必須となってくるWindows Update for Businessの仕組みを解説する。
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先日発表された「Windows 10 November 2015」(開発コードThreshold 2:Windows 10 Th2)には、OSのアップグレード/更新を管理する「Windows Update for Business」(WUB)が搭載されている。WUBは今後のWindows 10の更新/アップグレードに必須の機能といえるものだ。
Windows 10は、OSに新しい機能を追加する年に2〜3回のアップグレードと、毎月のバグフィックスを含む更新などによって、常に最新機能を持つOSとして提供される。企業からみれば、社内でテストを行わずに、Windows Updateで自動的に機能が追加されるアップグレードや更新は大きな問題だ。
現在は多くの企業がイントラネット内部にWindows Serverで動作する「Windows Server Update Service」(WSUS)などを用意してWindowsの更新をコントロールしている。WSUSはイントラネット内部に用意されたサーバ上でWindows Updateと同じ機能を実現するものだ。WSUSではWindows Updateからイントラネットに用意されたWSUSサーバに更新ファイルを取り込んで、社内のクライアントPCやサーバに配布する機能を持つ。ちなみに、Microsoftのクラウドサービス「Intune」でも同じ機能が用意されている。
Windowsを更新するタイミングは、IT管理者が設定できる。IT管理者があらかじめテストしてから配布するといったことが可能だ。WSUSを利用するには、Windows OSのグループポリシーをWindows Update ではなく、WSUSのサーバを参照するように設定しておく必要がある。なお、WSUSは社内にActive Directory(AD)サーバが必要で、Windows Server上に構築する必要があることから、コストもかかるし、管理にある程度のスキルが求められる。中小企業やSOHOにとって、少しハードルが高い。
しかし、Windows Updateで自動的にOSの大幅なアップグレードが行われるのも、業務上大きな問題となるだろう。つまり、ビジネスで利用する上では現在のWindows Updateでは解決できない問題が出てきた。そこで開発されたのがWUBだ。
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