Windows 10初の大幅アップグレード、どう変わるのか?Enterprise IT Kaleidoscope(1/3 ページ)

7月末に一般公開されたWindows 10は、その後も新機能の開発や幾多の改良が進められている。先日公開された初めての大規模なアップグレードで、どんな進化を見せるのだろうか。

» 2015年11月18日 08時00分 公開
[山本雅史ITmedia]

 Microsoftは、Windows 10に関して年に2、3回の大幅なアップグレードを行うと発表している。アップグレードによって、Windows 10では常に最新機能を取り込むようにするのが狙いだ。Windows 10は7月末に一般公開されたが、その後も様々な機能の開発が行われており、主に開発者ユーザーを想定している「Insider Preview」プログラムに登録しているユーザーには、これまで何度か開発途中のビルドが配布されてきた。

 11月に入って新たに配布された「ビルド10586」は、細かなバグフィックスが中心であるものの、その姿はWindows 10の新しいアップグレード版(開発コード名「Threshold 2」。以下、TH2)の完成版そのものだった。11月13日にMicrosoftから正式にアップグレード版としてアナウンスされた。だた、今回のレビューではビルド10586をベースに解説する。

Windows 10 TH2完成版に近いビルド10586

TH2にはどんな機能があるのか?

 Windows 10 TH2は、ユーザーインタフェースなどは最初に一般公開されたWindows 10をそのまま踏襲しているが、最初の一般公開で盛り込まれなかった機能が追加される。また、最初のリリース後にユーザーから寄せられたフィードバック(Insider Hub)をもとに、いくつかの機能では変更や追加も行われている。

 例えば、最初のリリースでは積み残されていた音声アシスタント「Cortana」が日本語をサポートするようになる。ただし実際に使ってみると、ユーザー環境によっては音声を誤認識してしまうなど、まだまだ荒削りな部分が多いと感じる。これはCortanaがバックグランドで利用しているクラウド上の知識ベースに、まだ日本語のデータが十分に蓄積されていないためだ。今後は一般ユーザーにも使ってもらうことによって、知識量を増やしていくことになる。日本語対応のCortanaに関しては、当面はプレビュー版という扱いなのだろう。

Windows 10 Cortanaはユーザーのメールやスケジュール情報などにアクセスして、マッチした情報を提供していく
Windows 10 Cortanaの音声認識はヘッドセットなどを使った方が、誤認識は少ない。個人の声紋を登録しておくことで認識精度も高くなる

Cortanaはユーザーのメールやスケジュール情報などにアクセスして、マッチした情報を提供していく

Cortanaでは個人が気になる情報を自動的に表示してくれる
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