日立、ハイエンド向けオールフラッシュアレイ「VSP F1500」を発売

オールフラッシュアレイ「VSP Fシリーズ」のハイエンドモデル「VSP F1500」を発売。ミッションクリティカルなシステム環境向けに高い信頼性と可用性を提供する。

» 2016年10月27日 08時15分 公開
[ITmedia]

 日立製作所は10月26日、ミッションクリティカルシステム向けのオールフラッシュストレージアレイ「Hitachi Virtual Storage Platform(VSP) F1500」を発売した。

 新製品は、2015年11月に販売開始したオールフラッシュアレイ「VSP Fシリーズ」(「VSP F400」「VSP F600」「VSP F800」)の最上位モデル。大容量(14TB)の独自開発のフラッシュモジュール「Hitachi Accelerated Flash DC2(HAF DC2)」を採用しており、システムの導入や運用に掛かるコストを抑えながら、高い信頼性とデータアクセス性能を提供するとしている。

 また、複数のストレージを仮想的に1台のストレージとして扱える。複数拠点をまたがる二重化されたシステム環境などでも、ストレージにあるデータへのアクセスがスムーズにできるとし、万一の災害時に正副システムのストレージの切り替えも瞬時なため、ITサービスの継続性を向上できるという。機種が複数のストレージも仮想化技術でVSP F1500のリソースとして使用でき、先に導入した既存のストレージ資産を有効活用できる。

Photo ハイエンド向けオールフラッシュアレイ「Hitachi Virtual Storage Platform F1500」

 同社は、ストレージOSの「Hitachi Storage Virtualization Operating System(SVOS)」の機能も強化し、新たにデータの重複排除機能とHDD/SSD向けのデータ圧縮機能を搭載した。HAF DC2も独自に圧縮機能を持つため、SVOSの重複排除機能と併用すれば、データ容量を以前に比べて5分の1以下にでき、データ保管領域を節約できるという。

 VSP F1500と合わせて、HDDとフラッシュ媒体の混在構成が可能な「VSP G1500」も発売された。運用支援するサービスやソフトウェアも提供し、サービスでは、ストレージ導入前のアセスメントで既存ストレージからフラッシュストレージへの最適な移行方法や投資効果を算定する。システム導入後には問題発生を未然に防ぐようにする「プロアクティブ稼働診断」サービスを提供する。

 同時に、ITインフラ運用自動化ソフトウェア「Hitachi Automation Director(HAD)」も機能強化さえ、REST APIを利用した運用の自動化を支援する。インフラ性能監視・分析ソフトウェア「Hitachi Infrastructure Analytics Advisor(HIAA)」を併せて利用することで、システム運用における構築、運用・監視の各フェーズでの運用コストを低減するとしている。

 新製品のラインアップと価格、出荷時期は下記の通り。

名称 概要 価格(税別) 出荷時期(日本国内)
Hitachi Virtual Storage Platform F1500 システム構成:キャッシュ:256GiB、ストレージ基本ソフトウェアSuite、システム物理容量:約28TB〜(7TB HAF DC2使用時) 2億2223万4000円〜 2016年10月26日
Hitachi Virtual Storage Platform G1500 システム構成:キャッシュ:32GiB、ストレージ基本ソフトウェア、システム物理容量: 約28TB(600GB 15Krpm HDD使用時) 3億4803万6000円
Hitachi Automation Director ITインフラ運用自動化ソフトウェア 45万6000円/月〜 2016年12月22日
Hitachi Infrastructure Analytics Advisor ITインフラ性能分析ソフトウェア 108万5000円/月〜
Hitachi Virtualized Storage Assessment service 導入前の既存環境調査、提案対応 個別見積 2016年10月26日
プロアクティブ稼働診断サービス プロアクティブな変調の察知・分析改善提案 個別見積 2017年1月31日

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