東急、スマホで駅の混雑状況が分かる「駅構内カメラ画像配信サービス」を開始

東急電鉄は、日立の画像データ加工技術を活用した駅構内カメラ画像配信サービス「駅視-vision(エキシビジョン)」を10月上旬から東急線の60駅で正式に開始する。利用者は、スマホアプリなどで駅の混雑状況などを視覚的かつタイムリーに把握できるようになる。

» 2016年09月16日 07時00分 公開
[ITmedia]

 東京急行電鉄と日立製作所は9月15日、駅構内の様子を配信する「駅視-vision(エキシビジョン)」を、10月上旬から東急線の60駅で正式に開始すると発表した。

 駅視-visionは、駅構内カメラから取得し、加工処理を行った画像をスマホ向けの「東急線アプリ」と、東急沿線のケーブルテレビ イッツコムで配信する「テレビ・プッシュ(テレビ自動お知らせサービス)」に配信するもの。大幅な遅延を伴う運行支障が生じたときなどに、利用者が駅の混雑情報を視覚的にかつタイムリーに確認でき、乗車の見合わせや迂回ルートの確認といった行動判断に役立てられるという。

 カメラで撮影した画像データの解析や加工には日立製作所が開発した画像データ加工技術を用いており、プライバシーを保護するためにカメラに写っている駅利用者一人一人を人型のアイコンに置換して表示する。

Photo 「駅視-vision」で配信される画像のイメージ

 データの加工処理から公開までは外部からのアクセスができない環境で行い、個人情報法ではなく、匿名情報として配信する。加工されたデータは約1分置きに上書きされ、システム内には直近の匿名データのみが1画像分のみ保存される仕組み。日立はデータ加工技術を提供し、データの管理など全ての運用は東急電鉄が担当するとのこと。

Photo データの加工から配信までも、プライバシー保護のためにクローズドなシステムで行われる

 東急電鉄では、2016年3月から溝の口など計6駅を対象に実証実験を実施。適切に運用でき、利用者の評判も良好であったことから、今回、二子玉川や武蔵小杉をはじめとする東急線60駅で正式に開始開始した。順次対象駅を広げ、2018年度初頭までにこどもの国線、世田谷線を除く東急線全駅に導入する予定としている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ