若手社員が辞めない職場づくりとは?コンサルタントが語る組織活性化のポイント(1/2 ページ)

若手社員(とくに入社3年未満)が会社に求めているものとは?

» 2017年09月18日 10時00分 公開

この記事はアクティブアンドカンパニーのブログ「コンサルタントが語る組織活性化のポイント」より転載、編集しています。


 少子高齢化による人手不足が深刻化する中、優秀な若手社員に“いかに辞めずに長く働いてもらうか”が企業の大きな課題となっています。

 そこで今回は、アクティブアンドカンパニーの組織開発コンサルティング事業部のスタッフによる「若手社員に『この会社で働きたい』と思わせる職場づくり」についての提案を紹介します。

若手が「この会社で仕事をしたい」と思う理由は

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 学生が就職活動をする上で重視する要素で増加傾向にあるのが、「価値観の合う企業か否か」や「福利厚生の充実」です。就職情報サイト「キャリタス」が5月に発表した、新卒学生の就職感調査では「自分が共感できる企業」「福利厚生が充実している企業」が、就職先を選ぶ上での基準のトップとしてランクインしています。

 この10年で、「プライドの持てる仕事」や「夢のため」に働くと答える自己実現志向の学生は減少傾向にあります。また、中小企業に目を向けるよう学生に指導する動きが大学側に広がり、景気回復を見込んでの「大企業志向」は、これまでのようには増えないのでは、との見方があるようです。

 上記のことを踏まえると、近年は“仕事”に対する価値観よりも、自分自身の価値観や人生観を重視する傾向になっているといえます。そのため、「その企業が自分の価値観と合うか」や「働き方が合うか?」といった要素で企業を選んでいるように思います。

 今後、少子高齢化がもたらす社会問題が深刻化するとみられる中、「採用難」が企業の抱える重大テーマになることは明らかです。私たちのお客さまの中にも、採用競争力をつけるために、社員に対する報酬面・非報酬面の充実に向けた制度改定や福利厚生の見直しを行っている企業は多いですが、本当に仕掛けのみを変えて解決する問題なのでしょうか?

  • 賃金を上げれば人が辞めなくなる。
  • 福利厚生を充実させれば採用できる。

 確かにこうした考えも間違いではありませんが、若手社員が「この会社で仕事をしたい」「この会社で仕事を続けたい」と思えるかどうかは、こうした仕掛けだけの問題ではありません。

 社員を“一労力”として見るのではなく、一人ひとりの人生を考え、今のステージに何が必要なのかを考え、示唆を与える努力が必要になるのです。

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