レノボ・エンタープライズ・ソリューションズと日商エレクトロニクスが、ハイブリッドクラウド・ソリューション事業の拡大にむけて協業する。
2017年12月7日、レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ(レノボ)と日商エレクトロニクスが、Azure Stackを活用したハイブリッドクラウド・ソリューション事業の拡大に向けて戦略的な協業を開始する。
具体的には、レノボが2017年7月にリリースしたハイパーコンバージドシステム「Lenovo ThinkAgile SX for Microsoft Azure Stack」に、日商エレクトロニクスがネットワークを含む周辺システム構築サービスと運用保守サービスをバンドルした「Lenovo ThinkAgile SX for Microsoft Azure Stack Powered by 日商エレクトロニクス」を提供する。
協業の第一弾として、「Lenovo ThinkAgile SX for Microsoft Azure Stack」を使った実証調査・実験を、日本マイクロソフトが提供する「Cloud Everywhere」のメニューとして12月から始める。
両社では、プライベートクラウドとパブリッククラウドの利点を生かしたハイブリッドクラウド化を進める企業に対して、フィジビリティスタディーサービスや導入コンサルティングサービス、インテグレーションサービスなどを順次リリースし、特に金融やエンタープライズ市場のデジタルトランスフォーメーションによるビジネスの成功を支援する。また、共同でマーケティングや営業も展開していくという。
今回の取り組みは、Nutanix製品の販売パートナー契約を結んでいた両社の体制を、Azure Stackでも共同で推し進めるものだ。レノボ側としては、国内アライアンスプログラム「Lenovo Togetherプログラム」を通じた施策で、同社が提供しているリファレンス・アーキテクチャ「レノボ太鼓判」の共同開発に位置付けられる。
当日行われた発表会で、レノボのロバート・スティーブンソン代表取締役社長は「レノボはハイパーコンバージド市場に注力しているが、まだまだ伸びしろのある市場で、今は戦国時代だ。今回はその草分けの日商エレクトロニクスと協業する。リファレンス・アーキテクチャを中心に、ThinkAgile SXを提供しながら新しい市場開拓を一緒にしていく」と狙いを語った。
日商エレクトロニクス ITプラットフォーム事業本部 副事業本部長の榎本瑞樹氏は「レノボとは2012年から協業の実績がある。ハイブリッドクラウドがマストという案件が全体の3割〜4割に増えてきているのを実感している。ただ、お客さまが望んでいるのは製品ではなく、ビジネスで成果を出すことだ。当社では、ITで何を貢献できるのかというところに注力しており、最初のコンサルタントが非常に大事になる。Azure Stackを導入したときに何がよくなるのか、売上に貢献できるのかを考え、本当に設計したとおりに動くのかというのを豊洲の検証環境でPoC(Proof Of Concept)をやる。効果測定と改善が大切で、専任のマネジャーを配置し、本当の意味でのデジタルトランスフォーメーションを実現していく」と述べた。
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