起業家がこぞってNetSuiteを選ぶ理由とはSuiteWorld 2018 Report(2/2 ページ)

» 2018年04月25日 10時30分 公開
[浅井英二ITmedia]
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スタイリストから起業したレイチェル・ゾーCEO

 オープニングの基調講演に登場し、ホストを務めたマッギーバー執行副社長は、「NetSuiteが選ばれている理由は、新興企業の成長を支え、加速することができるからだ」と胸を張る。

 同社によれば、S&P500の企業の成長率が平均6%であるのに対して、NetSuiteの顧客は17%と高い成長率を誇る。企業規模の違いも大きく影響していそうだが、ビジネスのグローバル展開を支援するNetSuite OneWorldの顧客では19%、SuiteCommerceを活用する顧客では24%とその成長率は跳ね上がり、さらにSuiteCommerceとOneWorldを併用する顧客は平均で44%の急成長を遂げているという。

 有名女優を顧客とするスタイリスト、レイチェル・ゾー氏もそんなNetSuiteユーザーのひとりだ。クリエーターとしてもっと多くの消費者と関わりたいとRachel Zoeブランドを立ち上げ、CEOを務めている彼女は、「チャレンジは痛みを伴い、失敗も経験したが、そのプロセスによって強くなれ、成長もできた」と話す。今ではニューヨークとロサンゼルスに拠点を持ち、e-コマースサイトを運営するほか、販売パートナーへの卸売りも行っている。

 彼女は自らの会社を経営する傍ら、起業家を支援する投資家としての顔も併せ持つ。日本の福袋のようなビューティーボックスを定期的に購入できるFabFitFunや、デジタルカタログによってブランドと小売りの企業間eコマースを変革するNuOrderに投資家として参画しており、いずれもNetSuiteのユーザーだ。

 「普段はログインしないが、NetSuiteを導入していれば不安はゼロ。ビジネスは洗練されていき、わたしはクリエーターとしての役割に専念できる」とレイチェル氏は言い切る。「週単位のレポートでビジネスを少し離れたところから俯瞰できる。そうすることで次のビジネスのアイデアが見えてくることもある」とも。

 マッギーバー氏は「経営陣がビジネスに専念できる。それが一番の誉め言葉だ」と満足げだ。

フレーバー飲料水メーカーも創業初日からNetSuiteを

Hintのカラ・ゴールディンCEO

 ガレージからの起業は何もコンピュータ業界の専売特許ではない。2005年、子どもたちの健康に不安を感じた母親が自ら安全な飲み物を作ろうと起業したサンフランシスコのHintもその出発点は自宅のガレージだった。砂糖や添加物を使用せず、フルーツを漬け込んだ、さまざまな種類のフレーバー飲料水が市場に受け入れられ、急成長している。

 創業者でCEOを務めるカラ・ゴールディン氏は、「創業初日からNetSuiteを使ってきた。今では売り上げの40%がオンラインによるものだ。NetSuiteはわたしたちの成長を支えてくれている」と話す。

 安全な飲み物の製造にはサプライチェーンの可視化は欠かせない。漬け込むフルーツにしても、遺伝子組み換えのない、安全な作物であることが求められるからだ。また、彼女は「地産地消」にもこだわっている。わざわざボトルを全米や海外に配送したくないからだ。今後、パートナーを含めたサプライチェーン全体の可視化を視野に入れていくという。

 ゴールディン氏は目下、次なるビジネスも準備中だという。敏感肌や赤ちゃんでも安心して使える日焼け止めだ。フルーツが共通点だという。

 「消費者にとって安全安心なものを提供する企業を目指している」と彼女はさらなる成長を狙う。

取材協力:日本オラクル株式会社

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