IoTを駆使した近未来型ジム「SIXPAD STATION」で地獄のトレーニングを体験してきた週末エンプラこぼれ話(2/3 ページ)

» 2018年06月01日 10時00分 公開
[池田憲弘ITmedia]

先端ITを駆使したトレーニング器具にびっくり

 トレーニングスペースに行くと、1つ1つのスペースに大きな鏡とタッチ操作式のデバイス「コントロールタワー」が置いてある。コントロールタワーとフルボディスーツはBluetoothで接続されており、トレーナーが画面をタッチすることでトレーニングの負荷、つまり電流の強度を自在に変えられるのだ。トレーニング終了時には、フォームの正確性などが得点化され、100点満点で表示される。

photo トレーニング終了時には、フォームの正確性などが得点化され、100点満点で表示される

 この負荷や得点のデータは、ユーザーごとにクラウド上に保存され、次回のトレーニング開始時にすぐに呼び出せる。そのため、仮にトレーナーが変わったとしても、即座にトレーニングの状況が把握できるという。

 筋肉の厚さを測定する機能もあるとのことで、トレーニング前に腹筋の筋厚を測定してもらった。超音波検査のようなイメージで1分もせずに終わる。画像を見ながら「これが腹筋ですね」とトレーナーに教えてもらったものの、その上には1.5倍くらいの皮下脂肪があることが分かり、軽くへこまされた。

 自分の姿を確認するための「鏡」もハイテクだ。内蔵センサーを使い、鏡に映った姿から骨格を分析。スクワットでどこまで腰を落とせばいいのかなど、正しいフォームを保つための情報を、ARのように自分の姿に重ねる形で表示してくれる。実際にトレーニングが始まると分かったが、正解のポーズが分かるというのは何とも心強い。

 その他にも、トレーニング時間や今鍛えている部位といった情報も表示する。こちらも有線LANでコントロールタワーと接続している。体験してみると分かるが、何とも未来感のあるデバイスだ。

photo 鏡に映った姿から骨格を分析してくれる
photo トレーニングのフォームが正しいかどうか目印を出してくれるので分かりやすい

たかが15分、されど15分――“地獄”のトレーニングを体験

 いよいよトレーニングが始まった。全身に電流を流し続けられるのは初めてで、チクチクするような不思議な感覚だ。そのまま軽いウォーキングを始め、スクワットへと移った。トレーニングは全部で5つのプログラムで構成されており、1つ1つのプログラムは長くても3分程度。プログラム間には30秒の休憩時間があり、水分補給なども行える。

 「あれ、何だかおかしいぞ……?」

 最初は余裕だと思っていたが、すぐに体の異変に気付いた。足を曲げたり、腕を広げたり。1つ1つの動作は単純なものではあるが、電流が流れた状態だと、なぜか非常に体が重たくなる……というか思うように動かなくなる。

 実は自分が体験する前に他人のデモも見ていたのだが、非常に苦しそうな表情をしている理由が全く理解できなかった。はたから見れば、それだけ普通のことをしているように見えるのだが、やっている当人は必死だ。仮にうまくこなせていても、それを見抜いたトレーナーがすぐに負荷を高めてしまう。自分のためを思ってやってくれている(はずな)のだが、この時ばかりは「鬼」に見えた。ここは地獄か……。

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