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» 2018年07月04日 11時44分 公開

“3つの柱”で進化したWindows 10 April 2018 Update――MS、新機能訴求でWindows 7からの移行を呼び掛け(2/2 ページ)

[大河原克行,ITmedia]
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“3つの柱”で進化したWindows 10 April 2018 Update

 Windows 10 April 2018 Updateでは、「Unlocks creativity」「Integrated for simplicity」「Intelligent security」の3つの柱で進化させているという。

Photo “3つの柱”で進化したWindows 10 April 2018 Update

Unlocks creativity

 Unlocks creativityの取り組みの一つとして、タイムライン機能を新たに提供。これにより、作成中のファイルや閲覧していたWebを時系列で画面上に表示できるという。同機能はサードパーティー製アプリにも対応を広げていきたいとしている。

 Windows 10 April 2018 Updateでは、モバイルデバイスとの親和性も強化されているという。Android向けのホーム画面カスタマイズアプリ「Microsoft Launcher Android」は、Windowsデバイスで操作していた直近のアプリを、Androidデバイスでも表示するといった使い方が可能になった他、「Microsoft Edge」がiOSおよびAndroidに対応したことで、「共有ボタンを押すだけで、出勤中にスマホで見ていたサイトをWindows PCでも共有可能になる。会社のPCで、作業や閲覧の続きが行いやすくなる」とした。

 今後「Timeline on Phone」の機能を提供することを公表。Microsoft Launcher AndroidおよびMicrosoft Edge iOSを通じて、Windows 10のタイムライン機能をスマホと同期できるという。Androidはランチャー、iOSはブラウザという別の環境で使用することになるが。ほぼ同様の操作環境を実現できるとしている。

Photo Windows 10とスマホのタイムライン機能を同期する「Timeline on Phone」

 また、Windows上でスマホの機能をシームレスに利用できる「Your phone」機能を提供することも明らかにした。「Microsoft Graphの技術を活用しているもので、APIを通じて情報を共有しており、Windows上で、スマホに届いたメッセージなどを見ることができる」とした。

Photo Windows上でスマホの機能をシームレスに利用できる「Your phone」

Integrated for simplicity

 Integrated for simplicityの取り組みでは、社内端末のアップグレード支援サービス「Windows Analytics」で、Windows 10を最新状態に保つための機能を強化。「Windows 10は、半年に一度、大きなアップデートに行っており、それに伴うコストと労力を削減するためのスイートを用意している」とし、アプリとドライバの互換性ブロッカーを特定する「Upgrade Readiness」、更新プログラムとマルウェア対策の適用状況を把握する「Update Compliance」、エンドユーザーに影響を与える問題を修復する「Device Health」を提供する。

Photo Windows 10を最新状態に保つ機能が強化された「Windows Analytics」

 Device Healthは、 Windows 10 Enterprise E3ライセンス以上のユーザーに提供しているが、ここでは新たにクラッシュやハングアップの把握や組織内のアプリケーションの信頼性を確認するための「App Reliability」、ユーザーが使用する認証を把握し、エラーを修正したり、ポリシー調整に利用したりする「Login Health」を追加したという。

Photo 「Device Health」に追加された2つの新機能

 また、機能更新プログラムのインストール時間を短縮。Creators Updateへの移行には約50分、Fall Creators Updateでは約20分かかっていたものを、今回のApril 2018 Updateでは再起動を減らして、約10分に短縮したという。さらに、OSのアップデート後にバージョンを戻したいといった場合に使用する機能更新プログラムのアンインストール期間は、「Microsoft Intune」および「DISM」ツールを利用することで、2〜60日にまでカスタマイズできるようにしたという。

Intelligent security

 Intelligent securityに関しては、Windows 10搭載PCで「Windows Defender」ウイルス対策を導入している企業が50%以上に達したことを紹介。「以前は安かろう、悪かろうという印象があったWindows Defenderだが、この数字は信頼されるものになってきたことを示している。また、第三者機関の2018年2月の調査では、最新マルウェアサンプルのブロック率は100%に達しており、自信を持って勧めることができる」と述べた。日本マイクロソフトでは、社内に導入している全てのPCで、Windows Defenderだけで運用。サードパーティー製のウイルス対策ソフトは導入していないという。

Photo Windows 10が提供するセキュリティ機能

 「今後、大企業においては、Windows Defenderだけで対応することを検討しているところも多い。すでに、50%以上の企業が使っている信頼性とともに、Windows 10でのアップデート時において、気に掛ける部分を減らしたいということも要素の一つになっている」とした。

 さらに「Windows Defender Advanced Threat Protection(ATP)」についても触れ、「1001回以上検出されるマルウェアは0.01%であり、96%のマルウェアは一度検出されると二度と現れない。企業は、既知のマルウェアに加え、新たなマルウェアにも対応しなくてはならない。Windows Defender ATPでは、そうした流れに対応したものであり、新たに自動調査と自動修復機能を追加。社内でどれぐらいのPCが感染しているのかといったことも、一覧表示する機能もある。また、デバイスごとにリスクレベルを設定し、危険なデバイスは、条件付きアクセスによって制限し、自動修復後にアクセスできるような制御ができる。AIが介入することで、大企業におけるセキュリティ対策を強化できる」と説明。

 その他、Windows Defender ATPに加えて、Office 365 ATP、Azure ATPによるMicrosoft ATPを活用することで、相互に情報連携し、サイバー攻撃を可視化し、適切な運用判断が可能になると語った。

 最後に、利用者からは頻繁なアップデートによって操作性が変わったり、頻繁な教育が必要になったりすることへ不満が出ているとの指摘に、日本マイクロソフトでは「顧客から聞いているのは真逆の話。問い合わせはほとんどない。愛媛県松山市では、Windows 10に移行した際に、操作などに関する問い合わせはほとんどなかったという。最近のスマホやタブレットではマニュアルがなくても利用できるように、基本的な操作は直感的に行える。そうした経験がベースにあるために混乱がない」と反論。

 「Windows 7とWindows 8.1を利用している個人ユーザーに対しては『Windows 10の早わかりガイド』をPDFで提供しており、混乱を避けるようにしている。間もなく、Windows 10 April 2018 Updateについても公開する予定。また、法人ユーザーには、同様の資料をPowerPointファイルでも提供している。法人ユーザーの中には、Cortanaをヘルプデスクとして活用している例もある。頻繁なアップデートによる操作性の問題については、最初は構えている企業が多いが、その点では、苦労していない企業の方が多い」とした。

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