3カ月間、1つのテーマに集中して取り組むことで、誰でもイノベーションを起こせる――。freeeの創業者で代表取締役CEOを務める佐々木大輔氏が説く、仕事と人生をガラリと変える時間術「3か月ルール」とは。
本連載は、freee創業者・代表取締役CEOの佐々木大輔著、書籍『「3か月」の使い方で人生は変わる Googleで学び、シェア1クラウド会計ソフトfreeeを生み出した「3か月ルール」』(日本実業出版社刊)から、一部を抜粋、編集しています。
「何かをつかめる、何かが変わる」そういう感触を得られるのが「3か月」という時間で、そこで「1つのテーマ」に取り組むことを繰り返すことで、誰でもイノベーションを起こせる可能性が開けると、本書で著者は説いています。
本連載では、そのエッセンスを、7回に渡って紹介します。
■書籍『「3か月」の使い方で人生は変わる』からエッセンスを紹介
3カ月間、1つのテーマに向き合ってみる。
それも、多くの人が本気で取り組んだことがない課題に向き合ってみる。その方が、取り組んだときの成果は大きいものになる。これは、これまでの体験から実感したことだ。
3カ月間集中して取り組むことで、「世の中の価値となるもの」を生み出して大きな自信につながる手応えを感じたのは、大学生のときだった。インターンとして働いたベンチャー企業のインタースコープ(現在のマクロミル)で、新しいシステムを開発した体験がその原点となったのだ。
その会社は、インターネット上でのアンケート調査を通じて、消費者の行動をモデル化し、予測するプラットフォームをつくることを目指していた。僕はその構想にとても共感し、自分のミッションのようにも感じたものだった。
とはいえ、実際にやっていたことはけっこう泥くさく、データ分析にたどりつくまでの工程の多くが手作業だった。アンケートの回答データをExcelにコピペして集計し、分析可能なかたちに整えるという。ものによっては丸1日以上かかるような作業だったけれど、そういう手間のかかる作業を、みんなが地道に一つ一つ手作業でやっていたのだ。
それを1週間くらいやったとき、これは僕のやりたかったこととは、程遠いと感じるようになった。それに加えて、僕は単調な作業がすごく苦手なので、よくミスをしては叱られていた。ついには音を上げて、当時の社長に「こんなの耐えられないから、辞めます」と直訴したのだ。
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