日立製作所が、自社のメインフレーム環境提供から撤退する。同社のメインフレーム事業撤退の経緯を整理する。
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日立製作所(以下、日立)がこのほど、メインフレーム向け専用OS「VOS3」の販売と保守を終了する方針を発表した。同社はハードウェア製造を既に終了しており、今回の発表により、自社のメインフレーム環境提供から撤退する方針が明らかになった。
メインフレームは、金融や交通をはじめとする社会インフラを支えるミッションクリティカルな領域で基幹システムを担ってきた。日立自身も、メインフレームが稼働している領域について「止めることのできない信頼性と安定性が欠かせない領域」と位置付けてきた。今後は、こうしたミッションクリティカルな領域も含め、AIネイティブな基幹システムに刷新するモダナイゼーション事業「モダナイゼーション powered by Lumada」を強化するとしている。
日立のメインフレーム事業の撤退は、ハードウェアの自社製造からの撤退と専用OSの販売・保守終了の2段階に分けて進んだ。具体的には次の通りだ。
日立は2017年、メインフレームのハードウェアの自社開発と製造を終了した。これに伴って同社は日本IBMと協業し、2018年度からはIBM製ハードウェアをベースにした日立仕様機「AP10000」を販売している。ハードウェアがIBM製に移った後も、日立は独自OSのVOS3の開発と提供を継続してきた。
今回新たに発表されたのが、VOS3の提供終了だ。VOS3システムの販売を2027年11月に、保守を2034年12月に終了する。保守終了をもって、日立は自社のメインフレーム環境の提供から撤退することになる。
日立はメインフレーム事業撤退後、既存システムを刷新するモダナイゼーション事業に経営資源を移すとしている。
具体的には、ミッションクリティカル領域の構築・運用で培ってきた知見とAI活用のノウハウを結集した「モダナイゼーション powered by Lumada」を強化する。AIエージェントを活用し、システム資産の分析・可視化や要件定義といった上流工程から、設計書の復元、レガシー言語からモダンな言語への変換、データ移行、テストの自動化までを支援する。データガバナンスやデータ主権の確保を意識した、ハイブリッドクラウドなどのシステム環境も提供するとしている。
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