「タダより危ないものはない」 無料Wi-Fiを使うなら、必ず知るべき3カ条半径300メートルのIT(1/3 ページ)

「無料Wi-Fiは使うけど、VPNは知らないし、使ったことがない人」が、実は半分以上――こんな“危ない事実”が判明しました。「どうしてそれが危ないの?」と思った人は、今からお伝えすることをぜひ聞いてください。

» 2019年01月29日 07時00分 公開
[宮田健ITmedia]

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 空港やカフェ、ショッピングモールなど、あらゆるところで使えるようになった「無料Wi-Fi」。「携帯の通信を使わなくて済む」「どこからでもインターネットが使える」と、読者の皆さんも使った経験はあるのではないでしょうか。でも、ちょっと待ってください。「タダより高いものはなし」と昔からの言い回しがあるように、こうした無料Wi-Fiも、場合によってはリスクがあることをご存じでしょうか?

 ところで私は先日、取材で香港に行ってきました。香港国際空港に到着後、早速空港のWi-Fiを利用しようとしたのですが、SSIDを探すと、暗号化していない「#HKAirport Free WiFi」の他に、「#HKAirport Free WiFi Legacy」と付いたもう一つのSSID、「Wi-Fi.HK via HKAirport」という、それっぽいSSIDなどが見つかりました。さて、どれが正解なのでしょうか……? ちょっと怖くて、私はどれにも接続しませんでした。

その1:事前に必ず「“本物”の公式Wi-Fiかどうか」確かめるべし

 どうやら最近では、香港政府自体が「Wi-Fi.HK」という共通のSSIDで各所に無料のWi-Fiを設置しているらしく、これらはすべて公式の無料Wi-Fiであることが分かりました。が、それもこのような取り組みを知らなければ、安全かどうか、その場では判別できませんよね。

 たとえ「空港のWi-Fiなんて使わない」という人にとっても、これは決して人ごとではありません。一般ユーザーを攻撃する目的で、無料Wi-FiのSSIDになりすました悪質なアクセスポイントはどこにでもあるからです。例えば日本でも、災害時用の無料Wi-Fiである「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」のSSIDそっくりの偽物がたくさん登場した事件がありました。大前提として、無料Wi-Fiを使う際は、事前にSSIDを調べて公式なものであるかを調べる必要があるのです。

photo 無料Wi-Fiを使うときは、「わーい、無料だ!」と飛びつく前に、安全性を必ずチェックしましょう。

 また、空港のWi-Fiのように暗号化が施されていないネットワークを安全に使いたい場合は、通信を自分で暗号化する必要があります。HTTPS対応のWebサイトだけを見るならいいのですが、基本的には「VPN」(仮想プライベートネットワーク)が必要でしょう。

 しかし一方で、無料Wi-Fiのユーザーを対象にした調査では、驚きの事実が判明しています。

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