ローカルストレージの空き容量不足を解消するには、ズバリ、不要なファイルを削除するのが一番有効です。
「そんなの当たり前」と思うかもしれませんが、Windows 10はアップデートに時間がかかることから、HDDよりもSSDを搭載するマシンを選ぶ企業が多いと思います。ところが、大容量のSSDは高価です。予算にもよりますが、一般的な企業であれば、選べて256GBまででしょう。128GBに抑えたいと考えるIT管理者も少なくないはずです。
そうなると、今まで500GBや1TBのHDDを利用していたユーザーだと、データの移行に苦労することになります。ファイルサーバにデータを移したり、不要なデータをなるべく削ったりしたとしても、容量がギリギリになる人も少なくないでしょう。結果、最初のアップデートで早速失敗することになります。以前の連載でも触れましたが、安定的にアップデートを行うには、最低でも8GB、できれば20GB以上の空き容量があることが望ましいです。
ただでさえ、OSやOfficeアプリだけで50〜70GB程度を使うことになるため、データの保存領域は自ずと限られてきます。そう考えると、今後は必要なときにデータをクラウドからダウンロードするようにするなど、ローカルにデータを置かせないようにする「データレス化」の考え方が主流になると私は考えています。
もう一つの原因である「Windows Updateデータベースの破損」は、修復ツールを使えば簡単に直ります。原因不明のアップデートの失敗は、八割方これで解決するように思います。
ただし、修復ツールの実行には管理者権限が必要です。トラブル対応に備えて、管理者が遠隔操作で、ツールなどを管理者権限で利用できるようにする、もしくは許可したアプリの実行については、ユーザーが管理者権限で行えるような手段を用意しておきましょう。
なお、QUは「累積更新プログラム」という今までの修正を全て含んだ形式で当てるのが一般的ですが、この累積更新プログラムをインストールするために、必須となる「SSU(Servicing Stack Update)」という別の更新プログラムがあります(ややこしいですね)。このあたりのアップデータの種類を深く理解したい方は、「@IT」に良い記事がありますので、ぜひご覧ください。
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