「令和」時代の親たちへ――SNSのインフルエンサーに憧れる子どもたちを、犯罪からどう守るのか半径300メートルのIT(1/3 ページ)

平成に生まれたSNSが、社会にとてつもなく大きな影響を与える存在になりました。多くのインフルエンサーが子どもたちの憧れを集める一方、ユーザーの「承認欲求」に付け込む犯罪が出てきています。新元号「令和」が幕を開ける今、もう一度セキュリティを振り返ってみませんか。

» 2019年04月02日 07時00分 公開
[宮田健ITmedia]

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 このほど、新たな元号「令和」が発表されました。平成元年から今までの間にどれほど時代が変わったか、思いをはせた方もいるのではないでしょうか?

 ところで、平成の時代、子どもの「なりたい職業」で上位に選ばれやすかったのは、「プロ野球選手」「お菓子屋さん」などだったそうです。平成が終わりに近づくと、そこに「YouTuber」が加わりました。SNSが広く普及した今の時代、「Twitter」「Instagram」といった媒体でファンを集めるユーザーは、多くの若者や子どもたちの憧れの的。もしも、自分の投稿に多くの人が「いいね!」を付けてくれたら、誰でもそれなりに良い気分になるのではないでしょうか?

 しかし一方で、そんなユーザー心理に付け込んだ詐欺が、一部のSNSで行われています。というわけで今回は、これからの時代に大人も子どもも注意してほしい、SNSを使った詐欺を取り上げたいと思います。

突然「インスタグラマーにスカウトしたい!」と言われたら?

 先日、私はITではないライターとして、香港へ取材に行ってきました。そこでは写真を撮っては「Instagram」にシェアする、いわゆる“インスタグラマー”的なことをしていましたが、ステルスマーケティングにならぬよう、全ての投稿写真には「#PR」というハッシュタグを付けていました(それが何を指しているか、読者に直感的であるかは何ともいえないのですが)。

 数枚投稿をしたところで、早速「インスタグラマーにスカウトさせていただきたいのですが」というコメントがつきました。はて、「Instagramを使っている」という意味で、私は既にインスタグラマーなのですが、このコメント主は、一体何を指してインスタグラマーと書いてきたのでしょうか……?

photo 恐らくPRと書かれた写真を探し、じゅうたん爆撃のようにコメントを投稿していると思われる例。他の写真にもたくさん、同じコメントがついていました
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