5GやWi-Fi 6対応製品を「史上最速の勢い」で投入 Ciscoが目指す“ネットワーク企業”を超える役割とはCisco Live US 2019(1/4 ページ)

2019年6月10日、米国でCiscoの年次イベント「Cisco Live US 2019」が開幕した。同社が新製品や新機能発表で明かした「ネットワーク企業以上の存在」としてのスタンスとは何か。

» 2019年06月12日 11時50分 公開
[高木理紗ITmedia]

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photo サンディエゴのコンベンションセンターで行われた「Cisco Live US 2019」の基調講演の様子

 2019年6月10日(米国時間)、米国カリフォルニア州サンディエゴで、Cisco Systems(以下、Cisco)の年次イベント「Cisco Live US 2019(2019年6月10〜13日)」が開幕した。チャック・ロビンスCEOをはじめ、幹部たちが基調講演やセッションに登壇し、新製品や戦略について明かした内容を現地からお伝えする。

 基調講演の序盤、「1989」の文字が会場のディスプレイに現れると、巨大な音が響き渡った。

 「ピー、ギョロロロロロロ……ブーンブーン……」

 観客席から笑い声が漏れると、ステージに立つロビンスCEOが、にやりとして語りかけた。

 「覚えていますか? 今から30年前の1989年、この音が私たちにとっての“ネットワーク”でした」

 そう、これは日本でも主に2000年ごろまで使われていたダイヤルアップ接続の音だ。1984年に誕生したCiscoも、かつてはその機器を作っていた。当時は接続に長い時間と手間とコストが必要で、PCをオフラインで使う時間は今よりもずっと長かった。ロビンスCEOは観客に向かって続けた。

photo 基調講演に登壇したロビンスCEOが「この中で、ダイヤルアップ接続を覚えている人は?」と呼び掛けると、会場のあちこちから歓声が上がった

 「30年後の今、ネットワークの存在意義は変わりました。今やプライベートのやりとりからビジネスまで、ネットワークなしには成立しません。あらゆる組織で、誰もがより良いインフラを必要としています。(中略)彼らの望みをかなえることこそが、Ciscoが目指すイノベーションなのです」

「シスコ史上最大規模の製品ポートフォリオ刷新」を起こした概念とは?

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