RPAやAI導入のリスク管理、金融機関の9割超が「自信がない」――アクセンチュア調査

アクセンチュア2019グローバルリスク管理調査の結果によると、金融機関のリスク管理部門を担う管理職の多くが、自身に最新技術のリスクを適切に評価できる能力があるとは考えていないことが分かった。

» 2020年01月30日 11時29分 公開
[ITmedia]

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 アクセンチュアは2020年1月29日「Accenture 2019 Global Risk Management Study(アクセンチュア2019グローバルリスク管理調査)」の結果を発表した。同調査は、アクセンチュアの依頼を受けたLongitude Researchが世界の銀行、保険、証券分野の企業のリスク管理部門の経営層を対象に電話インタビュー形式で実施したケートで実施した(調査期間:2019年3〜4月、有効回答件数:683件)。

 同調査からは、金融機関のリスク管理部門を率いる管理職の多くが、人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)、ブロックチェーンといった最新技術を導入する際のリスクを「見極めきれていない」と考えており、新たな脅威に対処するための戦略やツールの導入に積極的であることが分かった。

 今回の調査の対象は、全世界の銀行や保険、証券分野でリスク管理部門を担う管理職。調査結果によると、企業全体で「最新技術を導入する際のリスクを適切に評価できる」と回答した割合は総じて低かった。具体的には、クラウドについて同様に回答した割合は43%と比較的高かったものの、AIについては11%、RPAについては9%、IoTは6%、ブロックチェーンは5%だった。

各テクノロジーの導入に伴う組織のリスクを「十分に評価できている」と考えているリスク管理部門の管理職の割合(出典:「Accenture 2019 Global Risk Management Study」)

 また、新たな脅威に対応するために「これまでのやり方を変えていく必要がある」と考えている回答者が多いことも分かった。例えば「相互に関連する複雑で新たなリスクが、かつてないほど急速に発生している」と回答した割合は72%を占め、「リスク管理部門が効果を上げているのは、外部のリスク環境の変化への迅速な対応のみだ」と42%が回答した。

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