なんとなく「怪しいな」と思っていたSNSでの詐欺や、なんとなく「聞いたことがあるな」と思っていた過去のセキュリティインシデントには、内情の報告があるものです。犯罪に対抗する最大の武器は「知識」。キャッチアップをしてみましょう。
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NHKの報道番組が、SNSで見かける「現金プレゼントキャンペーン」の闇に切り込みました。同局はこれまでにも「水増しインフルエンサー」や「やらせレビュー」など、インターネットにまつわる身近な犯罪をテーマに特集を組んでいます。
WEB特集 追跡!謎の“現金プレゼント” | NHKニュース
今回取り上げた「現金プレゼントキャンペーン」の真実は、そんなものは存在せず、当選者のコメントはサクラ。本当の目的は「お金の誘惑に弱い人のリスト」の作成だったそうです。
フェイクの情報にだまされやすい人のことを、同番組内ではネットスラングにならい「情報弱者」と表現していました(なお本来の意味は「ネットの情報にアクセスできる環境を持たない」人などを指すので、誤用にあたると私は思っています)。
現金プレゼントキャンペーンに参加してしまったユーザーのアカウントは、いわゆる「情報弱者リスト」(情弱リスト)にカテゴライズされます。このようなリストはブラックマーケット上で売買され、より深刻な犯罪の標的になるわけです。
番組内では「気軽に参加できる」「損することはないと思って」などの理由で応募する人たちの声がありました。もしかしたら読者の身内にも被害者がいるかもしれません。この機会にご家族や子どもたち、知り合いとの会話で話題に出してみてください。詐欺へ対抗する最大の防御策は「知識」なのです。
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