Windowsリモートデスクトップ「国内最安値」実現へ NTTPCの新サービスを支える3つのポイントとは「リモートワークを低価格で構築したい」ニーズに対応

リモート環境から働く動きが広がる中「国内最安値」を掲げるWindowsリモートデスクトップ環境の構築サービスをNTTPCが発表した。開発環境向けサービスとして始まった背景を持ち、高い性能と低価格を実現するという、その内容とは。

» 2020年12月03日 09時00分 公開
[大河原克行ITmedia]

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 NTTPCコミュニケーションズ(以下、NTTPC)は2020年11月末、月額1300円で、Windowsリモートデスクトップ環境を構築できるサービスを開始した。自宅や外出先からでも、インターネットを経由してWindowsを利用できる環境を安価に整えられる。

 同社は2019年10月から提供を開始したVPS(Virtual Private Server:仮想専用サーバ)ホスティングサービス「WebARENA Indigo」に、2020年10月からWindowsプランを追加した。そこで提供しているWindowsタイプVPSの 最小規模(メモリ1GB、2vCPUコア、SSD 50GB)の月額上限料金である750円(税別、以下同)と、今回、新たに追加した「Windows Server リモートデスクトップサービス サブスクライバーアクセス ライセンス」(RDS SAL)の1ユーザー当たり月額550円を加えることで、月額1300円で利用できる。同社はこの価格について「国内最安値」と述べている(2020年11月末時点)。初期費用は無料だ。

 NTTPCは、日本マイクロソフトの「Qualified Multitenant Hoster」(QMTH)認定を取得しており「Office 365 E3」および「Office 365 E5」のサブスクリプションライセンスをそのまま利用できる。そのため、すでに同ライセンスを持っているユーザーは、その点でもコストダウンを図れる。

 Office 365利用時においては、メモリ4GBが推奨される。WebARENA IndigoによるVPSは月額2900円で、RDS SALの550円を加えて月額3450円となる。

NTTPCの新サービスは、最小規模でWindowsリモートデスクトップ環境を月額1300円で構築できるという(出典:NTTPC)

 NTTPCの冨永嘉之氏(サービスクリエーション本部 第二サービスクリエーション部 担当部長)は「国内最大手VPSでは、Office 365のライセンスを加えると、月額6900円となる。QMTHにより、Office 365のライセンスを持ち込んで利用してもらえば、WebARENA Indigoは、国内最大手のVPSに比べて、約半額を実現できる」と話した。

 QMTH認定は、RDS SALを契約すると、Office 365 E3および E5のサブスクリプションライセンスを、NTTPCのクラウド基盤上でそのまま利用できるものだ。これまで必要だったクラウド事業者のサービスプロバイダー向けライセンスを別途購入する必要がないため、追加コストを抑えられる。現在、国内でQMTH認定を受けているのは同社を含めて11社だという。

中小企業や個人にも 「リモートワークを低価格で構築したい」ニーズにどう対応するか

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