クラウド利用の進展とともにエンタープライズアプリケーション市場の新たな勢力争いの構図が見えてきた。最近の動きを踏まえて考察してみたい。
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日本オラクルとワークデイが2021年7月上旬、新たな事業戦略についての記者説明会を相次いで開いた。その内容から、ERP(統合基幹業務システム)領域を軸としたエンタープライズアプリケーション市場のクラウド化に向けた新たな勢力争いの構図が見えてきた。
まずは、両社が発表した内容から、この分野に関して筆者が注目した点を挙げておこう。
日本オラクルは2021年7月8日に会見を開き、執行役社長の三澤智光氏がERPをはじめとしたSaaS(Software as a Service)型サービス群「Oracle Cloud Applications」について、顧客の声から抽出した特長を4つ挙げた。特に1つ目の「費用対効果が高く、短時間での導入が可能」という点について、図1のような見解を示した。
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