なぜ米国企業のAI活用は停滞しているのか? PwCが考える“2つ”の仮説

PwCは「2022年AI予測調査日本版」を公開した。同調査からは日本企業と米国企業のAI活用の現状と両社の進んでいる点、遅れている点が明らかになった。日本企業がAI活用でまず始めるべきこととは。

» 2022年06月01日 07時00分 公開
[吉田育代ITmedia]

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 日本企業は一般に、米国企業と比較してAI(人工知能)活用が遅れていると言われているが、その実態はどうなっているのか。PwCコンサルティング(以下、PwC)が2022年5月19日に発表した「2022年AI予測調査日本版」から日米企業のAI活用を比較した。

 同調査は2022年1月に、日本と米国でWebアンケートを実施した結果をまとめたものだ。回答者について、日本では、AI導入済みまたは導入を検討段階にある、売上高500億円以上の企業の部長職以上300人を対象にしている。米国では、AI導入済みまたは導入を検討段階にある、売上高5億ドル以上の企業の幹部1000人が対象だ。

日本企業53% vs. 米国企業55% きん差に迫ったAI活用

 まずは企業のAI導入状況についてだ。AIの業務への導入に関する企業の現状を聞いたところ「AI導入企業」と回答したのは日本で53%、米国で55%ときん差だった。また「AI導入準備中企業」と回答したのは日本で11%、米国で18%、「AI未導入企業」と回答したのは日本で36%、米国で27%という結果になった。

日米企業のAI活用度合い比較(出典:PwCの発表資料)

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