「マルチエンタープライズコラボレーション」は次のトレンドか Anaplan JapanとNTTデータが提携強化

Anaplan JapanとNTTデータは、マルチエンタープライズコラボレーション領域での提携を強化する。NTTデータが提供する企業間や業務プロセス間での情報活用推進プラットフォーム「iQuattro」を「Anaplan」と連携させる。

» 2023年01月28日 08時00分 公開
[山口哲弘ITmedia]

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 Anaplan JapanとNTTデータは2023年1月26日、マルチエンタープライズコラボレーション領域での提携を強化すると発表した。両社は共同で新たなサービスを開発し、それに伴う人材育成やマーケティング面でのシナジー創出を目指すとしている。

両者連携のイメージ(出典:Anaplanのプレスリリース)

まずはサプライチェーン間連携に適用 「マルチエンタープライズコラボレーション」の本質は

 今回の提携では、NTTデータが提供する企業間や業務プロセス間での情報活用推進プラットフォーム「iQuattro」を「Anaplan」と連携させる。これによって企業間あるいは拠点間の情報・計画連携領域での連携を強化する。Anaplanが持つ計画策定の強みを保持しつつ、iQuattroのデータ処理および連携機能を活用することで、より多くのサプライチェーンでの利用を両社で推進する。各企業が直面する「持続可能なサプライチェーンの構築」を支援するとしている。

 マルチエンタープライズコラボレーション領域では、複数の企業やユーザーがさまざまなタイミングでデータを入力したり、情報を参照したりするため、入力データの確認や前処理、参照時のデータアクセス制御や開示範囲の設定が必要だ。これらの機能に向けてiQuattroのデータ処理および連携機能を活用することで、データの正確性と頻度、精度が向上し、各企業は計画策定業務に集中できるようになるとしている。さらに、Anaplanの柔軟性を確保した上で、スピーディーでセキュアなサービス提供が可能だという。

 最近ではサプライチェーンが複雑化、多様化しており、自社に加えてサプライヤ―など社外のステークホルダーとも連携しながらE2E(上流〜下流)での情報を可視化することによって、必要なタイミングで必要な人が適切な情報を得ることが求められている。

 ところがこれまでは、企業や拠点をまたいだ生産計画や納品計画などの情報は、各担当者が手作業で入力し連携させる作業が主流だった。そのため、情報の収集や集計に多くの時間とコストが必要となり、作業が属人的であるためミスの発生によって手戻りが多く発生する場合があった。さらに、急な変更に対する意思決定の遅れや正確性の低下も招いていた。

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