GoogleはGoogle I/O 2023において、セキュリティ強化策の一環として「ダークWebレポート」機能をGmailユーザーに無償で提供する旨を発表した。その他主要サービスのセキュリティ機能強化についても明らかになった。
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Googleは2023年5月10日(現地時間)、年次イベント「Google I/O 2023」で主要サービスにおけるセキュリティ機能の強化を発表した。
オンラインストレージサービス「Google One」のサブスクライバーに提供していた「ダークWebレポート」機能が数週間内に米国の全ての「Gmail」ユーザーに無償で提供される。その他、主要なプラットフォームでのパスキーの全面的な採用や、Gmailの迷惑メール検出機能を「Google Drive」にも適用することなどが明らかになった。
ダークWebレポート機能はダークWebでユーザーのメールアドレスが侵害されているかどうかを診断する。ダークWebで侵害されていることが観測された場合、ユーザーはその通知を受けるとともに、自身を保護するためにどのような行動を取ればよいかのアドバイスを受け取れる。
これまで同サービスはGoogle Oneのサブスクライバーのみに提供されてきたが、今回、米国のGmailユーザーに対して無料で公開される旨が発表された。なおGoogleは、同機能を幾つかの国際市場にも提供すると説明している。発表時点ではその国際市場に日本が含まれているかどうかは示されていない。
その他に発表された、セキュリティ機能の改善や拡張としてはGoogleの主要なプラットフォームにおけるパスキーの全面採用が挙がった。同機能によってスマートフォンやPCの生体認証機能を使ってGoogleアカウントにログインできるようになる。この機能は扱いが簡単で、かつ、高いセキュリティを実現できる機能として期待されている。
また、GoogleはこれまでGmailに導入してきた迷惑メールの検出関連機能をGoogle Driveにも適用するように機能を拡張していると言及した。Google Driveのファイル共有機能を使ったフィッシング詐欺への対策として機能することが望まれている。
Googleは今回のGoogle I/O 2023において、AI(人工知能)に特に注力しており、セキュリティ機能の強化についても同技術が活用されているとした。
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