ニュージーランドのセキュリティ研究者が、小型のドライバーを使用してノートPCのBIOSパスワードを回避する方法を発見した。
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コンピュータ情報サイトの「HotHardware」は2023年6月16日(現地時間)、小型のドライバーを使用してノートPCのBIOSパスワードをリセットできることをニュージーランドの研究者が発見したと報じた。この研究において、ノートPCはLenovo製が使用されている。
業務で使うPCを引き継いだときなどに、BIOSに元の所持者や購入時に設定されたパスワードがかかっていることがある。PCのBIOS設定を変更するケースは通常は限られているが、不安定な動作を安定させたり、周辺機器を利用したりする際にはパスワードが必要となる。なお、マザーボードに搭載されている電池を抜くなどしてリセットを図っても、BIOSパスワードは不揮発性メモリに記録されていることが多く、リセットが困難なことがある。
だがHotHardwareによると、小型のドライバーを使うことでBIOSのパスワードを回避できる方法をニュージーランドの研究者が発見したという。
HotHardwareによると、最近のPCには不揮発性メモリとしてEEPROM(Electrically Erasable PROM)が使われているが、「BIOSが起動するまでSCLピンとSDAピンを小型のドライバーでショートさせる」という古いエクスプロイト(脆弱性を突いた攻撃)を使うことでBIOSパスワードの入力を回避できるという。なお、パスワードそのものはまだ残っているためこの後の操作で変更する必要がある。
BIOSパスワードを回避できることはセキュリティ上の懸念ではあるが、HotHardwareは「そもそもノートPCがサイバー攻撃者の手に渡っている時点で問題があるため、このテクニックについてはあまり気にする必要はない」と説明した。
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