SnowflakeとDataRobotがネイティブ統合 データ移動なしでAIモデル運用

DataRobotがSnowflake Data Cloudとの連携を強化する。学習データ整備からモデル構築、運用までを同じ場所で実現できる。

» 2023年07月26日 08時00分 公開
[原田美穂ITmedia]

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 Snowflakeが米国で開催中のユーザーカンファレンス「Snowflake Summit 2023」において「Snowflake Data Cloud」とAIライフサイクル管理基盤を提供する「DataRobot」との連携強化を発表した。AI(人工知能)モデル学習用のデータ準備やモデルの展開、AIモデルのモニタリングなどの一連のAIライフサイクル管理をSnowflakeの中で完結させられるようになる。併せてローコード開発環境も統合し、AIプロジェクト立ち上げを効率化する。

データの移動なしにAIモデルの作成や運用、監視が可能に

 今回の連携強化によって、「Snowflake」が持つデータガバナンスの機能を利用しながらAI向けの学習データ準備が可能になる。AIモデル検証用の「レシピドラフトモード」を使い、データの移動なくSnowflakeにあるデータを使ってシナリオ検討が可能になる。

 その他、DataRobotの開発環境である「DataRobot Notebooks」をSnowflakeがホストして提供する。Snowflakeが提供するアプリケーション開発フレームワーク「Snowpark」を介してデータ処理をSnowflake側にプッシュできるようになる。SnowparkからDataRobotで作成したAIモデルを直接デプロイし、データベース内推論機能を使って機密データを移動させずに予測モデルを作成することも可能だ。

 DataRobotのAIライフサイクル管理機能を生かして、デプロイ後のAIモデルの精度を監視してトレーニング後のモデルの置き換えなどの運用も効率化する。Snowflakeの中でトレーニングデータセットをマテリアライズできるため、AIトレーニングのためにデータが散逸して管理が煩雑になるといった問題も生じにくい。

 この他、ローコード開発環境もSnowflakeで利用できるため、AIプロジェクトの迅速な立ち上げが可能になるとしている。

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