半導体大手ローツェ 日本とベトナムでCrowdStrike Falcon Completeを採用セキュリティニュースアラート

半導体大手のローツェはCrowdStrike Falcon Completeを導入した。この導入によってサイバーセキュリティの強化と知的財産権保護の強化が実現された他、IT作業負荷が大幅に削減されたという。

» 2023年09月13日 08時00分 公開
[後藤大地有限会社オングス]

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 クラウドストライクは2023年9月11日、大手半導体ウエハ搬送装置メーカーであるローツェがエンドポイントセキュリティソリューション「CrowdStrike Falcon Complete」を日本とベトナムで導入したと発表した。

 ローツェは広島県福山市に本社を構え、8つの国と地域に子会社拠点をもつ大手半導体ウエハ搬送装置メーカーだ。半導体関連装置やフラットパネルディスプレイ関連装置、ライフサイエンス関連装置、モータ制御機器などの開発・製造から販売までを担う。同社は今回の導入によってサイバーセキュリティに対する優位性を高め、重要な知的財産の流出を防ぐための保護が実現したとしている。

ローツェが日本とベトナムでCrowdStrike Falcon Completeを導入した(出典:PR TIMESのWebサイト)

社内工数を90%以上削減 CrowdStrike Falcon Complete採用の理由は

 CrowdStrike Falcon CompleteはCrowdStrikeが提供するエンドポイント保護プラットフォームマネージドサービスだ。同社のセキュリティ専門家が潜在的なセキュリティ脅威やサイバーセキュリティインシデントを24時間365日モニタリングし、インシデントへの迅速な対応を提供する。

 サプライチェーンは世界中でつながっているため、流通の中の一社がサイバーセキュリティへの対応を実施するだけでは意味がない。サプライチェーンでつながる全ての企業で同レベルのサイバーセキュリティ対策を実現することが求められており、ローツェもそうしたサプライチェーン管理の徹底が求められたとしている。

 ローツェは従来のアンチウイルスソフトウェアからセキュリティベンダーが提供する検知と対応のマネージドサービス(MDR)への移行を実施したが、このサービスは同社が必要とする包括的なエンドポイントセキュリティ保護機能を提供していなかったことが分かり、問い合わせに対するセキュリティベンダーの回答も不十分なものだったという。

 こうした経緯を経てローツェはCrowdStrike Falcon Completeへの乗り換えを決定した。この決定はコスト削減という意味でも、必要不可欠なものだったと説明されている。

 ローツェによるCrowdStrike Falcon Completeへの切り替えは以前のセキュリティベンダー製品の導入から1年もたたないうちに実施されている。クラウドストライクによると、同社はこの導入によってITチームの社内工数を90%以上削減できた他、社内のセキュリティ担当者の負荷を軽減することでビジネスの継続性確保も実現したという。ローツェは他のセキュリティ製品との比較テストにおいて、CrowdStrike Falcon Completeの誤検知の少なさやサイバーセキュリティ対応の強化、直感的なUIなどを高く評価した。

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