ミズノがデータドリブン経営に本腰 IT基盤はどう構築?

ミズノがデータドリブン経営を推進する目的でデータ活用基盤を構築する。NECが「施策検討」「基盤検討」「導入」「運用」をワンストップで支援する。

» 2023年10月18日 08時00分 公開
[山口哲弘ITmedia]

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 NECは2023年9月27日、ミズノからデータドリブン経営の推進などを支援するデータ活用基盤の構築を受注したと発表した。NECは「施策検討」「基盤検討」「導入」「運用」をワンストップで支援する。ミズノは社内の共通化されたデータを基にした経営判断やマーケティングに活用する。

経営戦略とIT施策を密につなぐ仕掛け

 今回のデータ活用基盤は、NECの「経営戦略支援サービス」などデータ活用に関する多数のサービスメニューのノウハウを活用して「Microsoft Azure」上で構築する。

 まずは商品の購入やWebサイトでの回遊、ミズノが提供しているスポーツサービスの利用といったさまざまなタッチポイントでの顧客の行動履歴を一元管理し、可視化する。これによってカスタマーエクスペリエンスの向上やブランディング強化を目指す。

 今後は、データ活用部門を順次拡大して、世界にわたる全社でのデータ活用やAIを使った高度なデータ分析なども計画しているという。

 最近ではDXの推進によって、企業全体のデータを活用したデータドリブンな判断に加え、新しいマーケティングやサービスの創出など、データ活用の重要性が高まっている。ミズノでも競合他社との差別化や市場環境の変化に迅速に対応するため、DTC(Direct to Consumer)マーケティングの強化やデータドリブン経営の推進を検討していたが、顧客情報がサイロ化しており複数システムにわたるデータ収集が難しいことや、ビジネス部門が経営に関わる特定のデータを利用したくてもすぐに提供する仕組みが存在しないなどの課題があった。

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