SAPが発表した既存サービスに関する2つの最新情報 それぞれの概要を紹介

SAPはSAP S/4HANA Cloud, private editionの最新版と、RISE with SAPの新しいパッケージを発表した。

» 2023年10月27日 07時00分 公開
[関谷祥平ITmedia]

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 SAPジャパンは2023年10月26日、「SAP S/4HANA Cloud, private edition」の2023リリースが利用可能になったことに加え、「RISE with SAP」の新たな「プレミアム・プラス・パッケージ」を提供開始すると発表した。

 SAP S/4HANA Cloud, private editionはSaaSとして提供される「SAP S/4HANA Cloud」を単独のユーザーが占有して使用する仕組みで、RISE with SAPは、SAP S/4HANA Cloudを中核とするさまざまなSAPソリューションを包括的に提供するクラウドサービスだ。

2023リリース、プレミアム・プラス・パッケージ、それぞれの概要を紹介

 SAP S/4HANA Cloud, private editionの2023リリースは、「SAP ERP Central Component」の全機能を提供することに加え、財務や製造、保全、サプライヤーを単一のクラウドプラットフォームに統合し、最新のアーキテクチャに基づく業務部門向けアプリケーションを提供するものだ。

 RISE with SAPの中核であるSAP S/4HANA Cloud, private editionのリリースサイクルは2年で、機能拡張は6カ月ごとに提供される。保守期間は従来の5年から7年に延長された。

プレミアム・プラス・パッケージとは

 RISE with SAPのプレミアム・プラス・パッケージが提供する新機能は以下だ。

  • 二酸化炭素(CO2)をはじめとする温室効果ガス(GHG)の総量の把握をコア・ビジネス・プロセスに組み込み、バリューチェーン全体でデータを計算、共有できるようにし、急速に進化する環境や社会、ガバナンス(ESG)の報告基準に対応することで、より多くのサステナビリティに関するインサイトを提供できる
  • AI(人工知能)コパイロットである「Joule」により、ERPのための新しいAI機能が追加された
  • プランニング業務を合理化し、財務および非財務ビジネスユニットのデータによる予測精度を向上。また、請求書管理と現金回収プロセスを強化するソリューションを活用することで財務リーダーがより迅速な意思決定をできるように支援
  • サプライヤーポータルを備えたネットワークERPを構築し、幅広いサプライヤーネットワークとの緊密な連携や調達、請求取引の自動化を実現。支出コンプライアンスを簡素化する

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