生成AIに対する企業の注目が高まる中、SAPが新たなサービスを発表した。
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SAPは2023年9月26日(現地時間)、新たな生成AI(人工知能)サービス「Joule」を発表した。
JouleはSAPのクラウドポートフォリオに組み込まれ、SAPのソリューションポートフォリオとサードパーティーのソースからコンテキスト化されたインサイトを提供する機能だ。SAPの発表によれば、Jouleは複数システムのデータを迅速に分類し、文脈を整理してインサイトを提供する。これにより、業務の効率化を支援するという。
「SAP Business Technology Platform」だけでなく、人事や財務、サプライチェーン、調達、カスタマーエクスペリエンスにも組み込まれ、ユーザーは平易な言葉で質問できる。
SAPは発表の中で、とあるメーカーの事例を以下のように説明した。
「Jouleに販売実績をより理解するために支援を求めれば、Jouleは業績不振の地域を特定し、サプライチェーンシステムの問題を明らかにするデータセットにアクセスする。そして潜在的な修正策を提示する。人事であれば、偏りのない職務記述書を作成し、適切な面接質問を生成する」
SAPのクリスチャン・クライン氏(CEO《最高経営責任者》兼エグゼクティブボードメンバー)はJouleについて「Jouleにはビジネスの在り方を再定義する力がある。SAPのユニークなポジションを活用し、AIに対する適切で信頼戦の高いアプローチを実現した。Jouleはあなたが何を言っているかだけでなく、その意味も理解する」とコメントしている。
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