SAPが国内におけるAIエコシステムを展開 狙いとユーザーのメリットは?

昨今はAI活用に注目が集まっている。そんな中、SAPがAIエコシステムの展開を発表した。ユーザーへのメリットとは。

» 2023年09月20日 08時00分 公開
[関谷祥平ITmedia]

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 SAPジャパンは2023年9月19日、AI(人工知能)分野におけるパートナーエコシステムの構築を国内に展開することを発表した。国内のビジネスプロセスの革新を支援する目的がある。

パートナーエコシステムが提供する価値とは

 SAPは業界固有のデータとビジネスプロセスを活用し、「SAP Business AI」を設計している。このAIは、結果の信頼性を確保するためにさまざまな主要アプリケーションに組み込まれている。同社は今後、生成AIや大規模言語モデルの技術も取り入れ、AIを活用したビジネスシナリオの幅を広げるとともに、ビジネスユーザーが容易にその価値を得られるようにユーザーエクスペリエンスの向上に取り組む予定だ。

 SAPはこれらの取り組みを、パートナーのAI技術を活用しながら進めるつもりで、在庫や購入の管理から需要の予測、顧客の理解強化、人事採用業務の文書作成など、多岐にわたる領域において顧客支援を強化する。

aiのパートナーエコシステムを構築(出典:SAPジャパン提供資料)

 バートナー企業の一社であるグーグル・クラウド・ジャパンの澤田 大二郎氏(スペシャリスト営業統括 SAP事業開発部長)は「SAPとGoogle Cloudは、SAP DatasphereソリューションとGoogle Cloudを組み合わせて企業全体からデータを取り込むことで、包括的でオープンなデータクラウドを提供してきた。Google Cloudの生成AIを活用することでお客さまがSAPのシステムやその他のシステムに保存した多くのデータから価値のある情報を引き出し、ビジネス変革をさらに推進することを期待している」とコメントしている。

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