Qlikがデータアナリティクスの調査を実施 SAPユーザーが望むのは「データアクセスの高速化」

ビジネスの源泉となるデータ。Qlikした調査によれば、SAP製品ユーザーは1時間以内に発生した最新データを分析し、経営の意思決定に生かしたいと望んでいるようだ。

» 2023年11月09日 11時00分 公開
[ITmedia]

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 データ分析プラットフォームを提供するQlikとAmazon Web Servicesは共同で、データアナリティクスへの投資およびユースケースに関する調査を実施した。本調査は米国と英国、日本、ドイツ、フランス、オーストラリアの6カ国のSAP製品ユーザーを対象にしたもので、経営幹部と従業員を合わせて525人が回答した。

70%のユーザーが「1時間以内の最新データを分析したい」

 本調査では、回答者のうち87%(日本では96%)が「ビジネスをより深く理解するためにSAP製品に蓄積されているデータの活用が重要である」と答えた。また、回答者の88%(日本では96%)は「SAP製品のデータを活用することで収益の増加を期待している」とし、その半数近くが収益の大幅な増加を見込んでいる。コスト削減に対する期待も高い。

 これらの結果から、組織がSAP製品のデータを正しく活用し、財務的な効果につながる正しい洞察を得ることで、トップラインとボトムラインの両方を改善しようとしていることが見えてきた。

 富士通は、全社的なデジタルトランスフォーメーションを推進するプロジェクト「Fujitsu Transformation」(フジトラ)でSAP製品のデータを活用したデータドリブン経営の浸透を進めているところだ。同社の福田譲氏(執行役員 EVP CDXO《最高デジタル変革責任者》兼 CIO《最高情報責任者》)は次のようにコメントする。

 「当社は SAP製品に蓄積されたデータを他のビジネスデータと統合するOneData構想のもと、適切な意思決定をに必要な洞察が得られる全社データ基盤を構築しています。SAP データの移動と変換を自動化するQlikデータ統合は、ビジネス全体でSAPデータの活用を可能にし、フジトラの強力な推進力となっています」

 また、これまでSAP製品ユーザーはBusiness Warehouseシステムによるデータの大幅な遅延は仕方のないものと受け入れてきたが、今回の調査によると、SAP製品ユーザーの47%(上図参照、日本では60%)が「データへのアクセスが高速化すれば意思決定のスピードが向上する」と考え、より迅速なデータへのアクセスを期待していることが分かった。さらに、70%(日本では59%)のユーザーは「1時間以内の最新データを分析したい」というニーズを抱えていることも明らかになった。

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