パソナとサイボウズがクラウド型人事管理アプリを共同開発 人的資本の開示対策となるか

パソナとサイボウズは、クラウド型人事管理アプリ「kintone HR Powered by PASONA」を共同開発し、2023年11月7日より販売開始した。2023年3月期決算より義務化される、人的資本の開示に役立ちそうだ。

» 2023年11月09日 07時00分 公開
[大島広嵩ITmedia]

この記事は会員限定です。会員登録すると全てご覧いただけます。

 パソナとサイボウズは、サイボウズのノーコード/ローコードツール「kintone」を活用したクラウド型人事管理アプリ「kintone HR Powered by PASONA」を共同開発し、2023年11月7日から販売開始したと発表した。

kintone HR Powered by PASONAの全体像(出典:パソナのプレスリリース)

 2023年3月期決算より、上場企業の人的資本の開示が義務付けられ、該当企業は人材育成やダイバーシティー、従業員の健康・安全などの情報開示が必須となる。一方、非上場の中堅・中小企業においても、企業価値の向上や競争力の強化に向けた人的資本経営が望まれている。

 人的資本に当たる人材を管理する人事部門は、これまで以上の経営戦略との連携が求められ、人材の膨大な情報を正しく管理し、可視化する必要があり、業務が煩雑化することが予想される。また、業務ごとにツールやシステムが存在し、その作業は属人化する傾向もあるなど、企業の情報管理には多くの課題がある。

 そこでパソナとサイボウズは、現場主導の業務改善を実現するサイボウズのkintoneと、総合人材サービスを提供してきたパソナの知見を掛け合わせ、企業の人事部門の業務を効率化し、一気通貫型で情報を管理するクラウド型アプリkintone HR Powered by PASONAを共同で開発した。

 同アプリは、サイボウズの人事部が実際に活用しているkintoneのテンプレートを基に、採用や研修、人事評価など人事に関連する一連の機能を提供する。また、各業務担当者が一つのシステム上で作業して情報を一元管理することで、作業の進捗(しんちょく)や更新などの情報を可視化し、関係者間の情報共有などを効率的する。また、プログラミングの専門知識をがなくても項目の追加・編集などが可能なため、現場主導で自社に合わせたアプリの改修ができるという。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ