在庫管理ソフトは何がどういい? 導入で実現できる5つのメリット

在庫管理ソフトはその名の通り「在庫を管理できるツール」だが、これができると何が良いのか。業務や収益、顧客サービスに与える5つの導入メリットを紹介する

» 2024年03月18日 08時00分 公開
[Reda ChouffaniTechTarget]

 製品や部品を扱う企業は、在庫管理ソフトを使うことで利益の確保や業務改善を実現できる。

 在庫量の管理や保管場所の追跡といった在庫管理業務は、商品を販売する組織ならその規模にかかわらず不可欠だ。倉庫や配送センターでの業務を合理化にも役立つ。

 本記事では、在庫管理ソフトを活用するメリットについて詳しく説明する。

在庫管理ソフトとは何か?

 在庫管理ソフトとは、複数の施設に分けて保管されていることもある製品や部品に関する情報を管理するソフトウェアのことだ。扱う在庫は、機器の部品やコンピュータハードウェア、液体や原材料のような製造用の材料まで多岐にわたる。

 在庫管理ソフトは在庫品目の数量や保管場所、消費期限などの詳細情報を保存できる。また、在庫管理ソフトは以下のようなプロセスの実行も支援する。

  • 在庫量の追跡
  • 保管場所の追跡
  • 生産に必要な品目がすべてそろっているかどうかの判断

在庫管理ソフトを活用する5つのメリット

 在庫管理ソフトを活用するメリットは以下の通りだ。

1. 需要計画の改善

 在庫管理ソフトは特に多数の部品で構成される製品を製造するメーカーで役に立つ。生産を開始するには、必要な部品がすべてそろっているかどうかを確認しなければならず、在庫不足は生産の遅れにつながる。

 在庫管理ソフトを導入すれば、需要予測が容易になり、将来必要になる部品を必要なときに不足がないよう購入できる。

2.品質管理の改善

 在庫管理ソフトを導入すれば、企業の品質管理部門やコンプライアンス部門の業務が容易になる。

 在庫管理ソフトには製品の移動のデータが保存されており、リコールが発生したときに対象の部品や完成品を見つけるのに役立つ。また、この情報があれば破損品の出荷を未然に防げる。

3.コスト削減

 在庫管理ソフトはさまざまな方法で企業のコスト削減に役立つ。

 手持在庫レポートや長期的なトレンド予測、循環棚卸データといったレポート機能や分析機能は、企業がコストを削減できるポイントの特定に使える。例えば、食品のような傷みやすい商品を保管する企業が在庫管理ソフトを導入すれば、不適切な保管が原因で消費期限切れになった数を分析できる。

 さらに、在庫管理ソフトを導入することで配送センターの余力も把握できる。これができないと、倉庫内を歩き回って空きスペースを記録する従業員を雇用する必要が生じる。

4.効率の向上

 在庫管理ソフトは企業の業務効率化に役立つ。例えば、最新システムの多くはモバイル端末に対応しており、倉庫で携帯電話を使って製品をスキャンでき、ペーパーレス化にもつながる。

 また、在庫管理ソフトウェアは倉庫内の製品を迅速に見つけ、出荷の遅延を回避するのに役立つ。さらに、販売チームは倉庫に在庫状況を問い合わせなくても商品の在庫量を確認できるため、時間の節約にもなる。

5.顧客サービスの向上

 顧客が商品を注文した後に在庫切れが判明した場合、顧客サービスが損なわれる。

 在庫管理ソフトを導入すれば、リアルタイムで在庫量を把握できるため、Webサイトの製品情報をいつも最新の状態に保てる。

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