OpenAIがアジア初の拠点として「OpenAI Japan」を設立。日本語に特化したGPT-4カスタムモデルの提供も発表した。
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OpenAIは2024年4月15日、アジア初の拠点として「OpenAI Japan」を設立した。社長には元アマゾン ウェブ サービス ジャパン社長の長崎(崎はたつさき)忠雄氏が就任。「日本独自のニーズに応える安全なAIツールの開発を目指し、政府や地元企業、研究機関と協力していく」との立場を表明した。今後は日本でも人材の採用活動を進めるという。
同日には日本語に特化したGPT-4カスタムモデルも発表した。同モデルはAIを相手にスピーキングの練習ができる英語学習アプリ「Speak」にすでに搭載されている。日本語に特化したGPT-4カスタムモデルを採用することで、ユーザーに提示する説明文の生成速度は従来の2.8倍、コストは47%削減できたという。OpenAIは数カ月以内に同モデルのAPIを提供するとしている。
OpenAIのサム・アルトマンCEOは2023年4月に来日しており、朝日新聞や読売新聞の報道によると、岸田文雄首相と面会した際に日本拠点を開設する考えを伝えていたという。
サム・アルトマンCEOは自民党の「AIの進化と実装に関するプロジェクトチーム」にも出席。参加した塩崎あきひさ衆議院議員は「X」(旧Twitter)で、で、サム・アルトマンCEOが以下の7点を提案したと説明している。
そこに同席した赤松健参議院議員は、サム・アルトマンCEOに「今後クリエイターなど権利者とどう付き合っていくか」と質問し、「何らかの方法で経済的に報いたい」との回答があったとポストしている。
今回の日本拠点開設についてOpenAIは「日本を含む世界で存在感を高めることで、私たちは多様な視点から学ぶことができます。それは人類全体にAGI(汎用《はんよう》人工知能)の利益を確実にするという私たちの使命にとって、極めて重要です」とのステートメントを発表した。
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