HULFTがデータ転送を高速化 導入されるZstandardとは

HULFT10にデータ転送高速化機能が追加される。

» 2024年07月08日 15時02分 公開
[荒 民雄ITmedia]

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 データ連携ツール「HULFT」が新たなデータ圧縮・転送技術「Zstandard」を取り込んだ。2024年下半期にリリースする「HULFT10」(Windows版/Linux版)で標準搭載する。

 「先行体験版」として「HULFT8」(Windows版/Linux版)ユーザーを対象に、ユーザーポータルサイト「myHULFT」(マイ ハルフト)から無償配布する。

Zstandardとは? 従来型のデータ転送と比べてどのくらい高速になるか

 ZstandardはFacebookが開発し、2016年にBSDライセンスのオープンソースソフトウェアとして公開したリアルタイムデータ圧縮転送のアルゴリズムだ。IETF RFC 8878として仕様も公開されている。zipやgzip、zlibなどで採用されている圧縮アルゴリズム「Deflate」よりも圧縮の展開速度や効率に優れている。また「ディクショナリ圧縮」という手法を使っており、デコードのスピードも早いことが特徴だ。

 現在の最新バージョンである「HULFT8」はDeflateのみの対応だが、新バージョン「HULFT10」はZstandardにも対応する。セゾンテクノロジーによる速度評価では、HULFT10同士で転送処理を実行した場合、従来利用されてきたFTPとの比較で約8倍、HULFT8と比較して約1.4倍も転送速度が向上するとしている。

速度比較イメージ(出典:セゾンテクノロジーのプレスリリース)

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