勘と経験に頼らない仮説検証が可能に? 特徴量抽出AIに強いdotDataがテキストデータにも対応技術トレンド

dotDataは2024年11月15日に「dotData Insight 1.2」をリリースした。構造化されていないテキストデータからの特徴量抽出、柔軟なデータ加工を可能にするテーブル変換、API正式対応、重み付きスコアカードのサポート、KPI機能強化など主な新機能が含まれている。

» 2024年11月19日 07時00分 公開
[後藤大地有限会社オングス]

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 dotData Japanは2024年11月15日、データ分析プラットフォーム「dotData Insight」の最新版「dotData Insight 1.2」を発表した。

 従来の特徴量の自動抽出機能に加えて、テキストデータからの特徴量抽出、テーブル変換機能による柔軟なデータ加工、主要操作を支援するAPIの正式対応、重み付きスコアカードのサポート、KPIパネルの機能強化などの新機能が含まれる。

 特にテキストデータの特徴量抽出は、顧客情報や人事インタビューといったテキストデータを基に特徴量として自動抽出できることから、広い範囲でデータに基づくインサイト発見に役立つと考えられる。

dotData、テキスト特徴量やデータ変換を強化したdotData Insight 1.2 を発表|dotData(出典:dotDataのWebサイト)

テキストデータからも人間が気が付かない相関を発見、仮説と検証に役立てられるように

 dotDataはデータサイエンスと機械学習の自動化を支援するプラットフォームを提供する企業だ。同社のツールは、特徴量の自動設計技術をベースに、短時間で大規模データの関係性を分析して透明性の高い特徴量を自動的に抽出できる。

 特徴量抽出はデータ間の相関を発見するのに役立つ。dotDataは特徴量を自動的に抽出するため、AIや機械学習の専門家ではないユーザーでも扱える。自動設計技術を使うことで、勘や経験に頼った仮説を超えて見逃しがちな情報からインサイトを得る際に役立つ。仮説検討フェーズのヌケモレを防ぎ、問題の発見や検証の精度を高められる点が強みだ。

 dotData Insight 1.2の主な新機能と強化ポイントは次の通りだ。

・テキスト特徴量のサポート: 営業日報や顧客レビュー、コールセンター記録、人事インタビューなどさまざまなテキストデータからの特徴量抽出が可能となった。企業が保有する重要なテキストデータから特徴量を抽出することで、より深いインサイトや関連性を発見できる

・テーブル変換機能による柔軟なデータ加工: 新たに搭載されたテーブル変換機能により「MySQL」や「Microsoft SQL Server」などを利用してリアルタイムクエリーや分散計算バッチクエリーを自動生成できるようになった。目的変数の生成やデータの前処理をdotData Insight内でシームレスに実行でき、柔軟なデータ加工が可能になる

・API機能の正式リリース: データのインポートや特徴量セグメントの探索、スコアカード算出など、dotData Insightの主要な操作を支援するAPIが正式に利用可能になった。定期的なインサイト分析やスコア算出のプロセスを自動化でき、ユーザーはデータの変化に対する継続的なインサイト発見を効率的に実施できるようになる

・重み付きスコアカードのサポート: 特徴量セグメントごとにユーザーの業務知識やビジネス背景を考慮したスコアの調整が可能となり、重みの自動最適化機能も追加された

  • KPIパネルの機能強化 - ビジネスKPIを柔軟かつ正確に算出できるよう機能が強化されている
  • その他の追加機能 - プロジェクト単位でのユーザーロール機能の導入により権限管理を強化。またデータ処理が向上しており、200万サンプルや2億レコードといった大規模データの処理が可能となった

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