SAPジャパンは花王がSAP Signavioを採用したと発表した。業務プロセスの可視化と分析を強化し、グローバルでの業務効率および企業価値の向上を目指すこと目的に導入されている。
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SAPジャパンは2025年3月24日、花王が「SAP Signavio」を採用したと発表した。グローバルな業務オペレーションの可視化を通じて業務効率の改善とキャッシュコンバージョンサイクル(CCC)の最適化を図ることを目的に導入されている。
これまで花王はSAPのさまざまなソリューションを使ってきたが、変化するビジネス環境の中でさらなる価値向上が求められていた。今回のSAP Signavio導入により、CCCの改善に向けた分析能力が強化される。
日用品や化粧品のグローバルメーカーの花王では、以前より国内およびアジア、欧米などの海外拠点において「SAP ERP」をはじめとするさまざまなSAPソリューションを活用している。しかし、激しく変化するビジネス環境でさらなる企業価値の向上が急務となっていた。
今回SAP Signavioが導入されることで業務プロセスの可視化と分析が強化される。現在、SAP Signavioを使ったSAPサービスチームによる業務分析サービスを活用してシステムを構築し、CCCの改善に向けてグローバルの債権債務管理プロセスに関する分析などを実行している。
花王は2022年5月に「SAP Analytics Cloud」を活用した管理会計情報の可視化を発表している。従来、同社の会計データの加工、可視化は「Microsoft Excel」が中心でタイムリーな経営判断をするには限界があった。SAP Analytics Cloudが導入されたことでグローバル全体の財務データの一元管理とリアルタイムな可視化が可能となり、約250名の経営層や財務担当者がセルフサービスBIを活用して迅速な意思決定を実現している。
今回のSAP Signavioの採用は、SAP Analytics Cloudと併せて花王のDXをさらに推進するものであり、業務プロセスと財務データの一体的な最適化を通じて競争力の強化を図る狙いがある。
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