Z世代の約半数が「AIあるなら大卒資格いらない」と考えている Indeed調査CIO Dive

Indeedによると、新卒の求職者は他のどの世代よりもAIの急速な導入の影響を強く感じているようだ。

» 2025年06月06日 10時00分 公開
[Roberto TorresCIO Dive]

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CIO Dive

 Indeedが2025年4月21日に発表したレポートによると、若い求職者は上の世代と比べて、自分のスキルや学位がAIの影響を受けることに強い懸念を抱いている。このレポートは米国の準学士号以上の学歴を持つ成人の従業員および求職者772人を対象に実施した調査に基づく。

AIの登場により大学に行く意味がなくなるのか

 企業がAIの導入を減速させる兆しはなく、Z世代の求職者の約半数がAIの普及で自分が受けてきた大学教育は無意味になったと感じている。一方、同じように感じているミレニアル世代は約3分の1にとどまった。

 本レポートによると、大学の学位を重視しない求人が増える中(注1)、Z世代の求職者の半数が自分の学位は時間とお金の無駄だったと感じている。

 AI導入の急増は需要の高い職種や給与の傾向(注2)(注3)、経営陣が関心を向ける領域にまで影響を与えており(注4)、若い世代はさらなる混乱の可能性に直面している。

 Indeedのリンジー・フェイガン氏(シニアタレント戦略アドバイザー)によると、Indeedに現在掲載されている求人における全ての仕事は、生成AIとそれがもたらす変化に影響を受ける可能性が高いという。

 フェイガン氏は「CIO Dive」への電子メールで次のように述べた。

 「AIを活用して組織が成功するためには、全ての従業員がAIの基本を理解し、自社がそれをどのように活用しているかを把握する必要がある。リーダーは自分のチームを評価し、個々のニーズに耳を傾け、成長を支援することで、これらの変化において重要な役割を果たす」

 CIO(最高情報責任者)がこれらの変化に対応する方法の一つは、スキルアッププログラムの作成だ(注5)。企業によるAI導入に関連する障害を取り除こうと躍起になっているテクノロジーベンダーも、一般向けに公開されたトレーニングプログラムを提供している(注6)。

 オンライン学習およびトレーニングプラットフォームであるO’Reillyが2025年1月に発表したレポートによると(注7)、2024年はAIに特化したトレーニングに対する需要が急増したという。同社によると、AIの基本原則に関するトレーニングを求める専門職の数は、2024年の1年間で4倍以上に増加した。

 「AIの可能性を真の意味で引き出すためには、企業による人材への投資が不可欠だ。トレーニングや実践的な体験、新しいツールを安心して試せる環境で学びの機会を提供する必要がある。企業は従業員が『これらのツールを積極的に使ってみたい、日々の業務に活用したい』と積極的になるような動機付けをしなければならない」(フェイガン氏)

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