ITRによると、2024年度におけるIDaaSの市場規模は前年度比23.9%増で成長しており、今後も高成長が続く見込みだ。AIエージェントをはじめとする非人間IDの台頭を背景に、ID管理の在り方はどう変わるのか。
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SaaSやIaaSの普及に伴い、オンプレミスとクラウドを組み合わせたハイブリッド環境でのID管理が複雑化している。サイバー攻撃の高度化を受けて強固な認証基盤が求められる中、クラウド経由でIDの認証や管理を一元化するIDaaS(Identity as a Service)の需要が高まっている。
ITコンサルティングと調査を手掛けるアイ・ティ・アール(以下、ITR)が2026年4月14日に発表した調査によると、国内IDaaS市場の2024年度における売上は前年度比23.9%増の303億5000万円だった。
AIエージェントやAPI、Botなど人間以外が利用する非人間ID(NHI:Non-Human Identity)が増加する中で、ID管理のニーズはどう変わるのか。
NHIが増加する中で、IDのライフサイクル管理やセキュリティ対策、脅威対応を一元化するプラットフォームが不可欠になりつつあるとITRは指摘する。
具体的な製品としては、IGA(Identity Governance and Administration:IDのライフサイクル管理とガバナンス)やISPM(Identity Security Posture Management:IDセキュリティ態勢管理)、ITDR(Identity Threat Detection and Response:IDへの脅威の検知と対応)などが挙げられる。
ITRの入谷光浩氏(取締役/プリンシパル・アナリスト)は「ベンダーはAIエージェントの普及やNHIの増加に伴う管理ニーズを見据え、IGAやISPM、ITDRを包含するプラットフォーム戦略への転換を進めるべき局面にある」と指摘している。
ITRによると、IDaaS市場は2025年度も前年度比2桁増を維持する見込みで、2024〜2029年度の同市場のCAGR(年平均成長率)は9.5%に達する予測だ。人事異動や退職時におけるID管理の効率化ニーズや、金融庁が2024年10月に策定した「金融分野におけるサイバーセキュリティに関するガイドライン」などでID管理が重要な監査対象に位置付けられたことなども、市場拡大を後押しするとしている。
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