“チャッピー”に押し付けられる「嫌な役回り」 上司がAIを頼る場面とは?Industry Dive

米国の調査によると、多くのマネジャーが部下との特定のテーマに関する面談を準備するに当たり、汎用AIツールに頼っているという。彼らはAIに何を打ち明けているのか。

» 2026年08月31日 13時00分 公開
[Kathryn MoodyHR Dive]

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 文書の要約や検索、翻訳などから始まったAI活用が、人事領域にも広がりつつあるようだ。人事領域でAIが任されがちな作業とは何か。

 行動データを活用した人材マネジメントを支援する米The Predictive Index(PI)は2026年8月18日(現地時間)、「2026 AI and People Leadership Survey」の結果を発表した(注1)。さまざまな業界のマネジャー399人と、CEOをはじめとする経営層208人を対象にした調査だ。

 同調査によると、多くのマネジャーは部下とのあるテーマに関する面談を準備するに当たり、汎用(はんよう)のAIツールに頼っているという。

 一方で同調査では、従業員の情報が公開AIツールに入力されることへの懸念も明らかになっている。マネジャーは実際にどの程度AIツールを頼り、そこに何を入力しているのか。企業側のルール整備は追い付いているのか。

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筆者紹介:キャスリン・ムーディー(Kathryn Moody)(「HR Dive」シニアエディター)

2015年の「HR Dive」立ち上げに参画。採用、従業員エンゲージメント、人員計画、人材育成、雇用市場、人事戦略の報道を統括する。

上司が“チャッピー”を頼りたくなる面談の内容は?

 PIの調査によると、マネジャーの72%が「『言いにくい話』(編注1)への備えとして、公開AIツールは有用だ」と回答した。さらに44%は、従業員の氏名や業績の詳細を実際にこうしたツールに入力したことが「ある」と答えた。

 一方、人事評価におけるAIの利用について、「文書化された正式な方針を設けている」と回答した組織は45%にとどまった。

 方針の有無にかかわらず、マネジャーは「言いにくい話」のための指針を積極的に求めている。フレームワークやコーチングガイド、人事部門からの助言を参照せずに自力で準備する方を「好む」と答えたマネジャーは、5人に1人にすぎなかった。

 調査に回答した経営層は「マネジャーを信頼している」と答えている。これについて、PIのアンソニー・ベルッチア(Anthony Belluccia)氏(産業・組織心理学者)は次のように述べた。

 「われわれの調査が示すのは、経営層がマネジャーを信頼することと、そのマネジャーが直面する『言いにくい話』に備えられているかは全く別の問題だということだ。マネジャーは、どんなサポートが必要かを経営層よりもよく理解している。そのニーズに応えるには、まずニーズの背景にあるものを理解することから始めなければならない」

(編注1)原文では「hard conversations」「difficult conversations」「tough people conversations」のいずれかで表現されている。PIは「言いにくい話」の内容、あるいは場面として、部下への建設的な批判の伝達、採用、オンボーディング、1on1、昇進などを挙げている。

人事評価プロセス支援でAIツール導入進む

 PIによると、マネジャーが最も苦手とするのは「建設的に批判を伝えること」「従業員の反応を予測すること」「対話の最中に客観性を保つこと」だという。

 マネジャーは人事評価プロセスの中核を担う一方で、その弱点の一つにもなりやすい。WTWが昨年発表したレポートでは、「自社のマネジャーは効果的にフィードバックを提供できている」と回答した組織は5社に1社にとどまった(注2)。

 これを受けて、人事評価プロセスの支援にAIツールを導入する企業は増えている(注3)。従業員に関する情報の収集や評価レポートの下書きにAIツールを使うよう、マネジャーに指示する企業も多い。ただし専門家は、AIが増幅させる恐れのあるバイアスや、こうした技術の利用に伴う法的な影響に注意するよう、企業に警告している。

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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。

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