連載
bcdedit――OSローダーのメニュー書き換え:スーパーユーザーのためのWindowsコマンド再入門
GUI全盛の時代にあっても、コマンドラインが利用できれば便利な場面が多いのも事実だ。本連載では、スーパーユーザーを目指すあなたのためにWindowsのコマンドラインを1つずつ解説していく。今回から数回にわたって、Windows Vistaにおけるコマンドラインに注目して解説する。
bcdedit――OSローダーのメニュー書き換え
Windows XP/2003以前では「bootcfg」
UNIX/Linuxでは「grubby」
これまでデュアルブート環境を実現してきたブートローダーの設定はbootcfgというコマンドで行ってきた。Windows Vistaでは、bootcfgは利用不可で、新たにbcdeditというコマンドが追加されている。Vistaの新機能として、アプリケーションのインストールやOS設定変更などのシステムの根幹にかかわる行為はそのままでは実行できず、管理権利を明示的に指定する必要がある。bcdeditもその対象で、例え、Administratorアカウントでログオンしても、bcdeditを実行するコマンドプロンプトを開く際に、コマンドプロンプトメニューを右クリックし「別のユーザーとして実行」を選び、Administratorアカウントを指定しなければならない。通常のコマンドプロンプトでは、アクセス権不足によりbcdeditは実行できない。
オプション | 使用例 | 詳細 |
---|---|---|
(オプションなし) | bcedit | 使用可能なブートプロファイルの表示 |
/timeout | bcdedit /timeout 60 | ブートローダーの待ち時間を設定する。標準では30秒に設定されている。使用例では60秒に待ち時間を変更している |
/default | Bcdedit /default {ntldr} | デフォルト選択のプロファイルを指定する。使用例では、{ntldr}というIDが振られているプロファイルをデフォルトとしている |
地味に役立つと評判のWindowsコマンド群。コマンドの一覧は「スーパーユーザーのためのWindowsコマンド再入門」でご覧いただけます。
関連記事
- net――Windowsネットワークの完全制御
- reg――レジストリを操作
- verify――ファイル書き込み時に照合するかどうかを指定
- chkdsk――ドライブの状態を検査・修復
- label――ドライブのボリュームラベルを設定する
- doskey――履歴保存、コマンドマクロ機能
- tree――フォルダツリーの表示
- findstr――正規表現を使った検索
- find――テキストファイルの文字列検索
- title――コマンドプロンプトのタイトルを設定する
- prompt――コマンドプロンプトの文字列の指定
- help――コマンドのヘルプを表示
- mem――コンベンショナルメモリの使用状況を表示
- pathping――ネットワークの遅延と損失情報の統計調査
- subst――パスをドライブ名に割り当て
- chkntfs――起動時のドライブチェックの設定を行う
- defrag――ディスクの最適化
- convert――ファイルシステムの変換
- netstat――TCP/IP関連の接続情報・統計情報の表示
- mode――シリアル/パラレルポート、キーボードなどの入出力装置の設定
- color――画面の文字および背景の色指定
- date、time――日付と時間を指定
- replace――ファイルの更新
- type――テキストファイルの画面への出力
- ftype――ファイルタイプを定義し、openコマンドで使用するアプリケーションを指定
- assoc――ファイル拡張子に関連づけられたファイルタイプ情報の表示・変更
- perfmon――パフォーマンスモニタ
- taskmgr――タスクマネージャ
- ntbackup――バックアップ/リストア
- bootcfg――boot.iniの書き換えを行う
- sc――サービスアプリケーションの制御
- tracert――ネットワークでのデータ転送経路を調査
- shutdown――Windows PCの電源オフ/ユーザーのログオフ
- nslookup――DNSサーバを利用した名前解決
- systeminfo――システムのさまざまな情報を取得
- getmac――イーサネットのMACアドレスを調べる
- driverquery――PCにインストールされたドライバおよびその詳細をリスト
- sort――テキストファイルを行単位で並べ替え
- taskkill――実行中のタスク/プロセスを終了
- tasklist――実行中のタスク/プロセスを表示
- at――指定時刻にアプリケーションを実行
- set――環境変数の表示/設定
- fc――ファイルの比較
- compact――ファイルの圧縮/標準、およびフォルダの圧縮/標準指定
- cacls――ファイルのアクセス権(ACL)設定
- rd(rmdir)――フォルダの削除
- del(erase)――ファイルの削除
- more――ファイルなどを1画面ずつ表示
- attrib――ファイル/フォルダの属性変更
- ren(rename)――ファイル名の変更
- move――ファイルの移動、ファイル名やフォルダ名の変更
- xcopy(copy)――ファイルおよびフォルダのコピー
- iisreset――IISの起動・終了・ステータスの確認、およびPCのリブート
- winmsd――Windowsのシステム情報を表示
- start――アプリケーションの実行
- runas――ログオンしているユーザー以外の権限でアプリケーションを実行する
- ipconfig――TCP/IPネットワークの構成情報の表示
- cd(chdir)――ディレクトリの移動
- dir――ディレクトリとファイルの一覧
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.