RIM、新OS「BlackBerry 6」搭載の「BlackBerry Torch 9800」発表
スマートフォン市場でiPhoneやAndroidに首位を脅かされているRIMが、新OS搭載のスライド式BlackBerryで巻き返しを図る。
カナダのResearch In Motion(RIM)は8月3日(現地時間)、新OS「BlackBerry 6」搭載のスマートフォン「BlackBerry Torch 9800」を発表した。iPhoneの米国での独占販売権を持つ米AT&Tが独占販売する。発売は8月12日で、価格は2年契約付きで199.99ドル。
BlackBerryは企業需要に支えられ、スマートフォン市場で長く首位を占めているが、iPhoneやAndroid搭載端末の躍進でシェアを落としている。新端末ではSNSや音楽・ビデオなどコンシューマー向けの機能にも重点を置き、巻き返しを図っている。
BlackBerry Torch 9800は3.2インチ(解像度480×360)のタッチスクリーン、スライド式のQWERTYキーボード、500万画素のカメラ、米Marvellの624MHzのプロセッサを搭載し、メモリは4Gバイトの内蔵メモリとmicroSDスロット(32Gバイトまで拡張可能)に4GバイトのmicroSDカードが付属する。ネットワークはUMTS、GSM/GPRS/EDGE、IEEE 802.11 b/g/n、Bluetooth 2.1に対応。AT&Tのホットスポットを無料で利用できる。サイズは111×62×14.6ミリで重さは161.1グラム。
新OSはWebKitベースのWebブラウザ、BlackBerry Messengerのほか、Facebook、Twitter、MySpaceや各社のインスタントメッセージングに接続できるアプリケーション「Social Feeds」、新しい音楽・動画プレーヤーなどを搭載。PCにインストールして同期するための「BlackBerry Desktop Software 6」を利用すれば、iTunesやWindows Media Playerの音楽や動画を端末に同期できる。
RIMは、発売済みの「BlackBerry Bold 9700」「BlackBerry Bold 9650」「BlackBerry Pearl 3G」などでもBlackBerry 6へのアップデートを行う計画としている。
同社はBlackBerry 6向けのアプリを開発するためのJava SDKもリリースした。従来のアプリケーションも新OS上で稼働するが、新OSのユニバーサル検索機能や位置情報機能、新WebブラウザのWebKitエンジンやHTML5対応などを生かしたアプリケーションの作成を開発者に促している。新SDKは開発者向けサイトからダウンロードできる。
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共同CEOのジム・バルシリー氏は「向こう数カ月のうちに発売を予定している一連の新しいBlackBerry製品により、2011年度下半期における当社の成長は加速すると確信する」と語った。
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