日立、クラウド構築を支援する2つの統合プラットフォームを発売
「Hitachi Unified Compute Platform」は、サーバやストレージ、ネットワークなどのハードウェアを統合し、事前検証や基本設定を済ませた状態で提供することで、企業のクラウド構築作業を簡素化するという。
日立製作所は10月22日、クラウド環境構築向けの統合プラットフォーム「Hitachi Unified Compute Platform」(UCP)を発売した。サーバやストレージ、ネットワークなどのハードウェアを統合し、事前検証や基本設定を済ませた状態で提供することで、ユーザー企業のクラウド構築作業を簡素化するという。
新製品は、IaaS(Infrastructure as a Service)基盤向けの「Hitachi Unified Compute Platform Pro for VMware」と、PaaS(Platform as a Service)基盤向けの「Hitachi Unified Compute Platform with OpenMiddleware」の2モデルをラインアップする。
UCP Pro for VMwareは、8または16ブレード構成のサーバとストレージ、ネットワーク、IaaS基盤統合管理ソフト、仮想化環境管理ソフトを組み合わせて提供する。
同製品の特徴は、ハードウェア管理の簡単さという。日立製作所の橋本崇弘氏によれば、企業がデータセンター内などにクラウド環境を構築する上で、サーバやストレージなどハードウェアごとに異なる担当者が管理していることが多かった。そこで新たに開発した「統合プラットフォームオーケストレーション機能」では、仮想環境管理ソフト「VMware vCenter」の画面上でサーバ、ストレージ、ネットワークを一元管理できるようにした。これにより、企業は仮想サーバの新規作成や構成変更の手間やコストを削減できるとしている。
UCP with OpenMiddlewareは、2/4/8/16ブレード構成のサーバ、ストレージ、ネットワーク、仮想化環境管理ソフト、システム管理ソフト、PaaS基盤ミドルウェアを組み合わせて提供する。統合運用管理「JP1」やクラウドサービスプラットフォーム「Cosminexus」などのミドルウェアを統合し、システム構築のための手順やノウハウをテンプレート化して提供することで、企業のクラウド構築・運用作業を簡素化するという。
価格はUCP with OpenMiddlewareが3371万6235円から、UCP Pro for VMwareが個別見積り。ともに12月25日に出荷を開始する。
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