富士通、インテルとIoTプラットフォーム連携で合意 融合型プラットフォームも(2/2 ページ)
クラウド、ビッグデータ、IoT、モバイル──富士通が「デジタルビジネス」時代を牽引する新たなインテグレーションのコンセプトを提唱。融合型、IoT特化型、それぞれのプラットフォーム化とその展開を加速させている。
新たなインテグレーションの考え方に基づいた「デジタルビジネス・プラットフォーム」も提供
富士通は、客のデジタルビジネスを支えるクラウド、ビッグデータ、IoT、モバイルなどのデジタル技術を融合したもう1つのプラットフォーム「デジタルビジネス・プラットフォーム」の提供もはじめる。
同社が提唱するデジタルビジネス時代を牽引する新たなインテグレーションのコンセプト「FUJITSU Knoledge Integration」に基づき、これら先端技術と同社システムエンジニアの知見やノウハウを融合し、プラットフォームとして提供する。「確かな情報(これまでのIT資産など)」である定型/非定型の業務処理や記録のためのSoR(Systems of Record)分野の業務効率化に加え、「あいまいな情報」であるビッグデータやSNS、モバイルなどヒト・モノ・コトへ積極関与するSoE(Systems of Engagement)分野も含めて新たな価値を創出していくことを目的にする。
デジタルビジネス・プラットフォームの中核に、IBM SoftLayerなどが展開するのと同様となるオープン技術を採用したパブリッククラウドサービス「K5」を新設。OpenStackをはじめとするオープンソースを用い、世界のエンジニア・開発者に向けて迅速にクラウドインフラを構築や展開できることをうたう。K5と同一のアーキテクチャによるプライベートクラウド向け商品として、垂直統合型クラウド商品「PRIMIFLEX for Cloud」、クラウド運用管理/ワークロード管理のためのクラウドマネジメントソフトウェアを、それぞれ2015年Q3の提供開始を目指す。
このほか、マルチクラウド統合管理実現のためのサービス(2015年Q2提供予定)や他社サービスも含めた複数クラウドの接続を実現する「FUJITSU Managed Infrastructure Service クラウド接続サービス」(提供済み)などにより、複数クラウド/ハイブリッドクラウド環境を管理する商品も提供する。
「ナレッジとナレッジを結び付け、業種の壁を越えたつながりで新たなビジネスを創出するのが目的。ますます重要性が増す、デジタル時代のインテグレーションの考え方を採り入れたのがこのプラットフォーム。あえてこれまでの“システムインテグレーション”と言わないのもこの理由。デジタルビジネスの世界は先が読めないかもしれない、でも社会はデジタル化に大きく変化しているのは間違いない。その部分を富士通のナレッジインテグレーションと最先端技術の融合によって、客の製品やサービス開発強化や新たな価値創造を目指す“攻めのIT”を支援してきたい」(富士通 執行役員インテグレーションサービス部門長の谷口典彦氏)
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