キャッシュレス決済サービス「PayPay(ペイペイ)」は、MMD研究所の調査によると、もっとも利用されているスマートフォン決済サービスです。
そんな人気のPayPayは、利用することで「PayPayポイント」がもらえます。PayPayポイントは、1ポイント=1円分として、PayPayが使える店舗・オンラインショップなどで使うことができます。今回は、PayPayポイントを効率良くためる方法を紹介します。
ファイナンシャルプランナー(1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP認定者)。
“お金について無知であることはリスクとなる”という私自身の経験と信念から、子育て期間中にFP資格を取得。実生活における“お金の教養”の重要性を感じ、生活者目線で、分かりやすく伝えることを目的として記事を執筆中。大学では美学美術史と油絵を学び、文学と造形の学士を取得。しかし今は芸術とは程遠いお金の計算に情熱を燃やす人間になっている。伏線がきれいに回収された小説を読むのが好き。
まずは、PayPayポイントがどのようなポイントサービスなのか、概要を確認しておきましょう。
PayPayポイントは、PayPayが運営するスマホ決済サービスである「PayPay」を利用することで獲得できるポイントです。PayPayに対応している実店舗での支払い以外にも、ヤフーなどのネットサービスでの支払い、キャンペーンの特典などでもPayPayポイントをためることができます。
PayPayは基本的に200円(税込)で1ポイントが付くので、ポイント還元率は0.5%となります。ただし、一定の条件を満たすことでポイント還元率を上げることができるので、次項で紹介する「還元率を上げる方法」を実践すれば、効率良くポイントをためることができます。
ためたポイントは1ポイント=1円分として、街のお店での支払いや、ネットサービスの支払いなどで使うことができます。PayPayポイントには有効期限がないので、期限を気にせずに使うことができるのは大きなメリットです。
またPayPayは、「超PayPay祭」や「自治体キャンペーン」など、毎月のように各地で行われるキャンペーンによって、お得にポイントがためられることも人気の理由となっています。他にもクーポンやポイントくじなどでポイントをもらうことができます。
PayPayポイントの還元率を上げる方法を4つ紹介します。あくまでも還元率アップのための方法であり、そのために無理をするのは禁物です。自分に合った方法を選びましょう。
PayPayポイントは、スマホ決済アプリ「PayPay」の利用だけでなく、「PayPayカード」の利用でもポイントがたまります。ポイントの付与率は、カードの種類によって異なります。通常のPayPayカードは1%ポイント還元、PayPayカードゴールドは最大1.5%ポイント還元となります(一部サービスはポイント付与の対象外)。
また8月1日から、PayPayで利用できるクレジットカードがPayPayカードのみとなります。他社カードを利用している人はこの機会に作っておくとよいでしょう。
「PayPayステップ」とは、条件を達成することで、ポイント還元率を上げることができる仕組みです。毎月の利用状況によって、最大1.5%の還元率になります。
条件はひと月の支払いで、以下の2つを達成することです。
1.PayPayまたはPayPayカード、PayPayカードゴールドで合わせて300円以上の支払いを30回以上する(※)
2.PayPayまたはPayPayカード、PayPayカードゴールドで合わせて10万円以上の支払いをする
PayPayはソフトバンクグループの会社なので、ソフトバンクやヤフーのサービスを利用することでポイント還元率を上げることができます。
PayPayを使ってヤフーショッピングで買い物をすると、通常ポイントに加えて0.5〜1.5%のポイントを獲得できます。さらに、ヤフープレミアム会員になって、ヤフーショッピングでPayPayを使って買い物をすれば、還元率が2%アップします。
ソフトバンクユーザーであれば、通信料1000円(税抜)ごとにポイントが付与され、最大10%(※)のポイント還元率となります。
PayPayの基本的な使い方は、PayPay残高に事前にATMを使って現金チャージするほか、銀行口座やクレジットカードを登録してチャージすることで支払いをします。そのため、残高以上の買い物はできません。しかし「PayPayあと払い」を利用すると、残高を気にせずに、クレジットカードと同様に翌月にまとめて支払うことができます。
PayPayあと払いを登録すると、ポイント付与率が通常の2倍となり、1%の付与率となります。さらに、PayPayカードを持っていると、カード利用でのポイントが最大1.5%になります。
PayPayあと払いは、残高を気にしなくて良いので便利ですが、その分、使い過ぎにもつながるので注意しましょう。
「ポイ活」は何のためにするのでしょうか? 「たくさんポイントをためるため」ではありません。ポイ活の目的は「節約」することです。ポイントをためて現金代わりに使うことで、家計の負担を減らすことができます。
そう考えると、ポイントを効率良くためられるからといって、支出を増やすのは本末転倒です。前出の「PayPayステップ」や「PayPayあと払い」は、支出を増やす要因にもなり得るので、ポイ活の目的を見失わないようにしましょう。
ポイント還元率を上げて買い物をするよりは、キャンペーンやクーポンを利用してポイントをためる方が賢くポイントをためられるように思います。
PayPayがスマホ決済の中でも特に人気なのは、使いやすさや利用店舗の多さなど、さまざまな理由があると思いますが、魅力的な「キャンペーン」が多いことが理由の1つになっていると思います。
毎月開催される「PayPayジャンボ」や「各自治体のキャンペーン」は、お得にポイントをためられるチャンスです。ここでは、これから開催されるキャンペーンを一部紹介します。
PayPayアプリの登録を行ったのが登録者本人で間違いないかを確認する「本人確認」。これを済ませた人が、対象店舗でPayPayを利用して支払いをすると、4回に1回の確率で1等から3等のいずれかが当たる抽選です。
1等は、最大で決済金額の全額(100%)のPayPayポイントが付与されます。2等は決済金額の5%、3等は決済金額の0.5%になります。
また当選確率は、支払い方法によって上がります。
1.「PayPay残高」での支払い・・・4回に1回の確率で当たる
2.「PayPayあと払い」での支払い・・・3回に1回の確率で当たる
3.「あと払い(PayPayカードゴールド入会済み)」での支払い・・・2回に1回の確率で当たる
東京都練馬区内の中規模・小規模のPayPay加盟店のうち、練馬区とPayPayが対象店舗として指定する加盟店で実施するキャンペーンです。
キャンペーン開催期間中に、対象店舗で「PayPay」で支払うと、最大20%のPayPayポイントが付与されます。
付与上限
毎週更新のPayPayクーポンを事前に獲得して、PayPayアプリで支払うと、最大5〜30%程度のポイントが付与されます。使える店舗は、PayPayアプリ内の「PayPayクーポン」画面で検索することができます。また、クーポンが使える近くのお店も表示されるので、クーポンの利用頻度を上げることができます。
また、ソフトバンクユーザーやヤフープレミアム会員は会員限定クーポンが利用できます。毎週更新のPayPayクーポンに加えて、毎月更新のお得なPayPayクーポンがもらえます。
ここからは番外編として、筆者の友人のPayPayの使い方で思わずうなった話をします。
自治体キャンペーンをよくチェックしている友人は、子供が入学する学校がある自治体でキャンペーンが開催されているのを知りました。学校の制服を扱っている店舗が対象店舗になっているのを見つけて、見事30%のPayPayポイントを獲得。そこでの使い方も賢く、1回の買い物ではポイント付与の上限があるので、数回に分けて購入し、期間あたりの上限を使い切っていました。
制服は学校にもよりますが、全部そろえると数万円はするので、賢いPayPayの使い方に感心したものです。
自治体キャンペーンはポイント還元率が高く、ポイ活としては非常に魅力的なので、お住まいの周辺地域でのキャンペーン情報をチェックしておくとよいでしょう。
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