EAI(いーえーあい)情報マネジメント用語辞典

enterprise application integration / イーエーアイ / エンタープライズ・アプリケーション・インテグレーション

» 2003年08月09日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 企業内で使われている、複数の異種コンピュータ・システム同士を連携させ、データやプロセスを統合すること。あるいは、それを実現するための技術やソフトウェアの総称。EAI以前にもシステム間を接続することは行われていたが、通常それぞれの1対1の接続案件を個別に開発していた。EAIは1対N、N対Nの連携を前提して、拡張性の高い柔軟なシステム基盤を作り上げることが目的となる。

 メインフレーム・システムやERPパッケージ、個別の業務アプリケーション、Webシステムなど、異種システムはデータを入出力するインターフェイスがそれぞれ異なるため、それらをつなぐ際には互いにデータの受け渡しができるようインターフェイスやデータ変換プログラムを個別に開発する必要がある。しかし複数のシステムを相互に連携させる場合には接続部分の作り込みが膨大になるうえ、個々のシステムがバージョンアップやリプレイスされると、関連する連携プログラムも新しく開発し直す必要が生じる。

 こうした問題を解決するのがEAIツールである。EAIツールは、異種システム間を連携するためのミドルウェア(群)で、主要なメインフレームや業務パッケージのインターフェイス(アダプタ)を備え、フォーマット変換とルーティングの機能を持つセントラルサーバに接続することで、企業内システムの“ハブ”としての役割を提供する。またデータ送受信の仕組みに加えて、ビジネスの仕組みに従って必要なデータを最適なタイミングで別システムに渡すワークフロー(プロセス制御)機能を装備した製品であれば、ビジネスプロセスの迅速化にも役立つ。

 2002年後半ぐらいからEAIツールベンダ各社は、特にこの「ビジネスプロセス連携」を強く打ち出しており、近年ではBPMツールと名乗っている製品も多い。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ