管理会計(かんりかいけい)情報マネジメント用語辞典

managerial accounting / management accounting

» 2003年08月28日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 経営者や管理者などが、自社内部での業績評価や経営状態の把握のため、または戦略立案や経営計画の策定、組織統制、価格決定などの各種意思決定を行う材料として、貨幣単位で表示した情報を作成すること。内部報告会計ともいう。

 管理会計は企業内部の経営意思決定・管理活動のために行われるものであり、、対外的な報告を目的とした“財務会計”とは異なり、法的な規制はない。そのため各企業独自の基準や考え方、ツールによって行われる。内容は多岐にわたるが、基本としては「中長期予算策定」「設備投資計画」「部門別利益管理」「原価管理」「予実管理」などがある。利用されるソース情報は一般的な意味での財務データに限らず、部門別・活動別・商品別などのさまざま単位で情報を収集し、企業独自の方法で加工や分析、シミュレーションが行われる。

 迅速でタイムリーな管理会計を実施するうえで、適切な情報システム(会計システム)は大きな威力を発揮する。ERPのコンセプトから考えれば必然的だが、ERPパッケージの多くは管理会計の機能を搭載している。また従来の会計ソフトも、分析やシミュレーション機能を搭載するなど、単純な財務諸表作成ツールから脱皮する傾向が見られる。

参考文献

▼『原価計算〈6訂版〉』 岡本清=著/国元書房/2000年4月

▼『管理会計の基礎』 溝口一雄=編著/中央経済社/1993年3月

▼『管理会計発達史論〈改訂増補〉』 辻厚生=著/有斐閣/1988年9月


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