投下した資本がどれだけの利益を生んでいるのかを測る際に使われる基本的な指標。企業の収益力や事業における投下資本の運用効率を示す。
基本的な式は次のとおりで、ROIは大きいほど収益性に優れた投資案件ということになる。
会計学上のROIは、ROA/ROEなどに類似する指標で、投資家(株主)の視点から投資先である企業の採算性を判断するために用いられ、決算書の数値から下記のような式で算出される。
ROIの基本形は単純であるため種々のバリエーションがあり、キャッシュフローをベースにして事業部門や個別のプロジェクト、個別の商品における投資対効果の評価にも利用される。
特に近年、企業のIT投資に関する投資対効果を測定することが求められるようになっていることから、IT投資に関するROI(IT-ROI)を導き出すニーズも強まっている。
IT投資における“投資”は初期投資のみではなく、「TCO」などのコストが含まれる。また“利益”も必ずしも「営業収益」のような分かりやすいものばかりではないため、IT投資効果を評価する何らかの方法論が必要となる。
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